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「モンスターハンター」 2020

映画 モンスターハンター(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 嵐に巻き込まれて別世界にやって来てしまった女兵士は、知り合った現地の男と協力して立ちはだかるモンスターを倒し、元の世界に戻ろうとする。

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感想

 軍の部隊が異世界に行ってしまう展開は「戦国自衛隊」と似ているが、早々に壊滅してしまい、ミラ・ジョヴォヴィッチ演じる主人公の女兵士のみが生き残る。彼女が異世界に住む男と協力し、元の世界に戻ろうとする物語だ。

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 二人の前に立ちはだかるのは謎のモンスターたちだ。このモンスターたちがとにかく強い。主人公らがいくら現代兵器で攻撃しまくってもビクともせず、絶望感しかない。この感じだと勝ち目は全くなく、どのみちやられちゃうのだろうなと無力感に襲われてしまい、全然気分が盛り上がらなかった。

 

 そんな閉塞感漂う状況が小一時間ほど続いた後、ようやく立ちはだかっていたモンスターを倒し、新たな展開が始まる。場所を移し、モンスターを狩って食べるなどのシーンが出てきてちょっと楽しくなった。どうやら最初に立ちはだかったモンスターは中ボスのような存在だったようだ。簡単に倒せるモンスターもいることが、ここで初めて分かった。

 

 

 そういう事だったら、最初はほどほどのモンスターを色々登場させ、狩りをしたり食べたりする様子を見せておいてから、中ボスが現れる展開にして欲しかった。物語の構成がおかしい。いきなり中ボスが現れてしまったので勝てる気が全くせず、ただ死を待つだけ、みたいな悲壮感に包まれてしまった。とてつもなく息苦しい。

 

 しかも楽しい狩りの時間は一瞬で終わり、すぐにラスボスとの戦いが始まってしまう。これまた強すぎて、全く倒せる気がしない相手だ。とはいえ当然なんとか倒すのだが、爽快感など全くなく、ぐったりしてしまうような疲労感が残るだけだった。

 

 原作のゲームはほぼやったことがないのだが、こんな苦行みたいなものなのか?と疑念しかない。それに物語もかなり不明瞭で、主人公を助けたこの世界の住人は、本当は彼女に何がしたかったのか分からないし、その仲間たちもどんな集団なのかよく分からなかった。

 

 そして一番の問題は、モンスターを倒せる手ごたえのようなものをうまく演出できなかった事だろう。どれだけ攻撃してもほぼノーダメージみたいなリアクションをされたら心が折れる。せめて「効いてる効いてる。あと少しで倒せそうだ。」と希望を感じさせるような描写が欲しかった。もしかしたらゲームもこんな感じなのかもしれないが。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/製作 ポール・W・S・アンダーソン

 

原作 MONSTER HUNTER


出演 ミラ・ジョヴォヴィッチ/トニー・ジャー/ティップ・“T.I.”・ハリス/ミーガン・グッド/ディエゴ・ボネータ/ジョシュ・ヘルマン/ジン・アウヨン/ロン・パールマン/山崎紘菜

 

映画 モンスターハンター(字幕版)

映画 モンスターハンター(字幕版)

  • ミラ・ジョヴォヴィッチ
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モンスターハンター (映画) - Wikipedia

 

 

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