★★★☆☆
あらすじ
勤めていた化粧品会社の秘密を知ったことで殺されてしまった女性が、猫神の力によって生き返り「キャットウーマン」として不正を暴く。アメコミ「バットマン」のキャラクターを主人公とした映画。
感想
致命的な事に、ハル・ベリー演じるキャット・ウーマンが、全く魅力的ではない。化粧は濃いし、動きは完全にCGで不自然だし、時々ネコのモノマネなんかしてしまうしで、観ていて気分が上がるというよりも下がることの方が多い。衣装も使い方が悪くて、セクシーというよりも間抜け感がある。
「キャット・ウーマン」といえば、気まぐれな猫のように、つかみどころのないキャラクター、というイメージだったが、この映画ではか弱い子猫のようなキャラクターとなっている。一人で行動しているのだが、相手役の刑事がいないとどこか心もとない。男性の助けを必要とするキャラになっていて、あまりスーパーヒーロー感はない。恋愛要素を入れようとしたから、こうなってしまったのか。
しかも敵が誰だか曖昧で、ヒーローものらしいストーリーの分かりやすさがない。最初は化粧品会社の社長が敵役になるのかと思っていたのだが、いつの間にか退場していなくなり、その妻が最終的な敵役に。ただ彼女は美人で金持ちかもしれないが、特殊能力を持っているわけでもない普通の女性。なのに互角に戦うものだから、もしかしてキャットウーマンって弱いのか?と気分が盛り下がってしまった。しかも、シャロン・ストーン演じる敵役の方が、どことなくキャットウーマンぽいし。
敵との戦いもいまいちで、スケール感のない、こじんまりとした物語になっている。この感じだったら、一話完結のテレビドラマの方が相応しいのでは?と思ってしまった。
スタッフ/キャスト
監督 ピトフ
原案 テレサ・レベック/ジョン・ブランカトー/マイケル・フェリス
出演 ハル・ベリー/ベンジャミン・ブラット/ランベール・ウィルソン/フランセス・コンロイ/シャロン・ストーン/アレックス・ボースタイン/マイケル・マッシー/バイロン・マン
音楽 クラウス・バデルト
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