★★★☆☆
あらすじ
日本軍に捕らえられた4人の将軍と奪われた軍資金を取り戻すために寄せ集められた特攻隊。
感想
冒頭からジャッキー・チェンはチョイ役ぽい登場の仕方。この感じだと客寄せのためのピンポイント出演かと思ったら、その後もちょくちょく出てくる。そして最後は主役級の活躍。
なかなか不思議な扱われ方をしているなと思っていたのだが、どうやらこじれた契約問題を解決してくれた先輩スターのジミー・ウォングへの義理立てのために出演しているらしい。彼にとっては、製作も兼ねているジミー・ウォングが満足してくれればそれでいい、というようなスタンスだったようだ。
ジミー・ウォングはアクション映画「片腕ドラゴン」などのヒットでスターになった人だが、この頃は少しふっくらして石原裕次郎に似ている。確かに面倒見は良さそうだ。ただ彼も主役風の登場をしながら中盤は不在になるという、これまた謎の動きを見せている。
映画の内容は80年代ノリのベタベタなギャグが繰り広げられるB級映画。ギャグもそんなに面白くはないが、女だけの村で囚われたり、宿泊したのが幽霊の住む館だったりと、ゆく先々で様々な事が起こる昔ながらの「西遊記」のような冒険物語の雰囲気は悪くない。キョンシーは懐かしかった。ただ、せっかく個性的なキャラクターを集めたのだから、それぞれの特色を生かして欲しかった。
ラストは日本・ドイツ連合軍との戦い。敵は、鉤十字を施したマッドマックス軍団に裃をきたサムライたちも加わった、というようなクレイジーな世界観で、なかなか悪くなかった。コテコテのギャグをやってきたくせに、最後は物悲しいエンディング。物語の核というか、中心がない良く分からない映画だった。
スタッフ/キャスト
監督 チュー・イェンピン
製作/出演 ジミー・ウォング
出演
ブリジット・リン/タオ・ダウェイ