★★★☆☆
あらすじ
うだつの上がらない右翼の青年らの前に謎のロボットが現れる。124分。
感想
正直、何がやりたかったのか良く分からない映画だ。ロボット映画にしてはロボットが登場するまでが長いし、シュールでオフビートな笑いを描きたかったのかとも思うがそれも薄かった。うまく生きられない風采の上がらない男たちの前にロボットが現れ、彼らの日常に変化が訪れたという事か。
ただ、山田孝之演じる主人公は常に受け身というか、特に何かをやりたいというような目的が見えない。右翼活動にしてもリーダーに恩義があるからであって、彼自身はただ従っているだけだ。ロボットが登場してからも、結局はただただ周りの状況に流されているだけで、リアクションしかない。ロボットにすら何も求めない。
そしてそのまま大したことは起きずにエンディング。不器用で上手く生きられない人間など、他人に利用されるだけで居場所なんかないということか。呆れてロボットがロボット三原則をすべて破るレベル、というのが笑える所なのかもしれない。
妙に間の長い映画で、冗長に感じてしまうシーンが多かった。普通にやれば2時間超じゃなく1時間半くらいでまとめられたのではないだろうか。冒頭に松たか子が登場し、その後も出てくるのかと期待していたのに一切出てこず、ほんのチョイ役の出演だったのが残念だ。それから結局はよく分からないままだが、普段何やってるかわからない右翼の人たちの生活ぶりが垣間見られたのは興味深く面白かった。
スタッフ/キャスト
監督
原作 ハード・コア 平成地獄ブラザーズ 1 (ビームコミックス)
出演
佐藤健/荒川良々/石橋けい/首くくり栲象/康すおん/広岡由里子/奥田庸介