★★★☆☆
あらすじ
仕事の依頼を受けて故郷のテキサスに向かった探偵は、懐かしい面々と再会する。
感想
ハードボイルドな雰囲気が漂い、いかにも「映画」といった映像も多くて、面白くなりそうだと序盤はなかなか期待させてくれた。枯れた感じのする主演のジョン・トラボルタもいい。ただ本格的に物語が動き出すと、話がややこしくなって分かりづらくなってしまった。
とりあえず、登場人物の数はそんなに多くないのだが、同じ人物を違う呼び方で呼んだりするので混乱する。「マイルズ・ミッチェル」を「マイルズ」と呼んだり「ミッチェル」と呼んだり。
そして物語を一番ややこしくさせているのはモーガン・フリーマン演じる街を牛耳る男の存在だろう。よくよく考えてみれば彼がいなくても成立するような物語だ。でも彼の存在が、映画に重苦しい独特の空気感を与えていると言えるので難しい所ではある。それに捉えどころのない巨悪の存在というのは、ハードボイル映画あるあるでもある。
それから、登場人物のひとりを演じるブレンダン・フレイザーの変わりように驚いてしまった。昔は少し野暮ったい男前といった感じだったのに、今では風采の上がらない髪の薄い太ったおじさんになってしまっている。プライベートで色々あって大変だったらしい。ただ不思議な存在感があって怪優ぽくはあったが。
物語のあらましが見えた時に、スッキリするというよりはモヤモヤしてしまうような映画。そんなややこしいことしなくても、もっとストレートにお願いすれば良かったのに、と思ってしまった。
スタッフ/キャスト
監督 ジョージ・ギャロ
監督/脚本 フランチェスコ・チンクェマーニ
出演 ジョン・トラボルタ
ブレンダン・フレイザー/ファムケ・ヤンセン/エラ・ブルー・トラボルタ/ロバート・パトリック/ピーター・ストーメア/カット・グレアム /ニック・ヴァレロンガ