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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「LEGO ムービー」 2014

LEGO(R) ムービー(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 レゴで出来た世界に危機が訪れる中、しがない建設作業員の男は「奇跡のパーツ」を偶然見つけ、救世主に仕立て上げられてしまう。

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感想

 すべてがレゴブロックで表現された世界観が伝わってくるオープニングタイトルでいきなりテンションが上がる。そして、ハイテンションで本編がスタートする。

 

 冒頭からまくしたてるようなテンポで小気味よくストーリーが展開されていくのだが、その前にもっとレゴで構築された世界をゆっくりと堪能させてくれよと思う気持ちの方が強かった。画面の隅々までどうなっているのかじっくり鑑賞するように見たいのに、それを許さぬ速さで次々とカットが切り替わっていく。かなりストレスを感じてしまった。終盤でようやく少し落ち着くが、ほぼこのペースは続く。

 

 平凡な建設作業員の男がふとしたことから救世主に仕立て上げられ、集まってきた仲間と共に戦うようになる物語だ。普通であることで皆と上手くやってきたつもりだったのに、普通過ぎて誰の印象にも残っていないことを知って落ち込んだり、だけど別に普通でいんだよと励まされたりしながら、主人公は成長していく。

 

 

 そして普通だとしても誰にだって素晴らしい個性があり、それを活かすことが出来ることも示している。いくつものメッセージが複合的に発せられていて深みを感じる物語だ。そしてレゴの世界の危機の全貌が明らかになると、レゴブロックはそんな風に使うものではない、もっと自由なものだとレゴ社の理念が伝わってくるようになっていて、そのプロットの巧みさに感心してしまう。

 

 しかもそれをたくさんのジョークを盛り込みながらやるのでまったく説教臭くなく、純粋に楽しめるのが良い。そして、レゴのシリーズに実際にあるからなのだろうが、スーパーマンやバットマン、スターウォーズにロード・オブ・ザ・リングなどの人気キャラ、さらにはリンカーンやシェイクスピア、シャキール・オニールなどの有名人までもがたくさん登場し、その節操のなさも無茶苦茶で面白かった。

 

 物語の鍵となる「スパボン」という名の謎の兵器も、それのことだったのか!と納得し、それを阻止する「奇跡のパーツ」は、それかよ!と脱力して、共に笑ってしまった。全体的のものすごくよく出来ているとは思ったのだが、いい感じにゆったりとレゴの世界を味わえるエンドロールを見ながら、本編もこのスピード感で見たかったなと残念に思ってしまう気持ちが強く残った。

 

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/原案 フィル・ロード/クリストファー・ミラー

 

出演 クリス・プラット/ウィル・フェレル/エリザベス・バンクス/ウィル・アーネット/ニック・オファーマン/アリソン・ブリー/チャーリー・デイ/リーアム・ニーソン/チャニング・テイタム/ジョナ・ヒル/コビー・スマルダーズ/ウィル・フォーテ/シャキール・オニール/アンソニー・ダニエルズ/ビリー・ディー・ウィリアムズ

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音楽 マーク・マザーズボー

 

LEGO(R) ムービー(字幕版)

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  • クリス・プラット
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LEGO ムービー - Wikipedia

 

 

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