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「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」 2008

 

Marley & Me (字幕版) 

★★★☆☆

 

 

あらすじ

 フロリダにやって来た新婚夫婦は、子どもを持つ準備として犬を飼い始める。

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 原題は「Marley & Me」。

 

感想

 新婚の主人公が妻と共に犬を飼い始めたことから物語は始まる。だがこの犬が躾けのトレーナーから見放されてしまうほど手が付けられない駄目犬で、夫婦二人を振り回して困らせる。序盤はこの犬と夫婦の間で巻き起こる騒動が描かれていく。

 

 やがて夫婦には子供が生まれ、時が経つにつれ家庭面でも仕事面でも少しずつ変化が生じるようになる。映画は犬を交えた夫婦の物語、あるいは家族の物語といった様相を呈すようになる。犬と共に歩む彼らの歴史が紡がれていく。

 

 

 最初は主人公らはたった二人の男女でしかなかったのに、そこに犬が加わり、さらには子供たちが次々と加わったことで、いつの間にか立派な家族になっている。ありふれた事ではあるのだが、改めて考えてみるとなかなか感慨深いものがある。夫婦の関係も単なる恋愛関係から少しずつ別のステージへと移って行っているが、それを前向きに受け入れようとする主人公の姿勢には好感が持てた。

 

 ただ振り返ってみると、家族のエピソードはどれも一部始終が描かれるわけではなく、断片的なものばかりで中途半端な印象があった。犬とのエピソードにしても、最終的には暴れられて終わるだけのものが多く、これといった逸話は特にない。コミカルで笑えるシーンも案外少なくて、全体的に物足りないものを感じてしまう。

 

 特に、終始暴れるだけの駄目犬にはイライラさせられたのだが、これは自分が犬好きでないからなのかもしれない。犬好きならきっと困惑した顔をしながらも微笑ましく見ることが出来るのだろう。中途半端に感じるエピソードも、余白はそれぞれが持っている自身と犬との思い出で補完してくれ、ということのような気がしてきた。

 

 最後の犬が死んでしまう場面もそこまで悲しく感じなかったが、そんな経験がある人なら思い出を重ねて号泣してしまうのかもしれない。犬を飼ったことがあるか、そうでないかで、見え方が変わってきそうな映画だ。

 

スタッフ/キャスト

監督 デヴィッド・フランケル

 

脚本 スコット・フランク/ドン・ルース

 

原作 マーリー―世界一おバカな犬が教えてくれたこと (ハヤカワ文庫NF)


出演 オーウェン・ウィルソン/ジェニファー・アニストン/エリック・デイン/キャスリーン・ターナー/アラン・アーキン

 

マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと - Wikipedia

 

 

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