★★★☆☆
あらすじ
現われた怪獣ダガーラを倒すために、ニライカナイの遺跡を訪れてモスラを呼んだ少年少女たち。平成モスラシリーズ第2作目。
感想
序盤の小学校のくだりで細川ふみえが登場するのだが、巨乳を強調するわけでも、それを示す描写もないのに当然のように巨乳という事になっていて、つまりこの時代の人たちは彼女が巨乳だという事を当然知っているという前提で作られているわけで、これはよく考えるとすごい事だ。すごいというかヘンというか、キモいというか異常というか。変な時代だ。今の子供が見ても、このシーンの必然性は分からないはず。現代も同じような存在の人はいるのだろうか。
今回は、謎の小生物によってニライカナイの遺跡に導かれた少年少女たちの宝を探す冒険がメインとなっている。その片手間にモスラが敵の怪獣ダガーラと戦っているというイメージ。そして今回のモスラの戦うシーンはあまり見応えがなく、イマイチ何をやっているのかが伝わってこない。派手さもなく、関節を決め合う地味な総合格闘技のよう。
そもそもこの戦い自体を誰も見てないような気がするのだが、それは置いておいて、こういった戦いを盛り上げるには「今のは効いてますよ!」と大げさに解説する人が必要かと。唯一確実に観戦していると言える妖精の姉妹もリアクションが薄く、何も伝わってこなかった。
そんな中でワクワクしたのは、怪獣ダガーラが市街地で暴れているシーン。定番のシーンだが、前作はこれがなかった。怪獣が市街地で暴れて破壊しまくるのは特撮映画の醍醐味だなと実感した。
そして、改めてよく見るとやっぱりモスラはキモい。しばらく時間を置くと、そこまでキモくなかったよなと、人は勝手に美化していくものなのだなと、これまた実感した。それから、今回はさらにキモいはずの幼虫モスラが出てこないことにがっかりしている自分を発見した。
メインとなる遺跡のピラミッド内での少年少女のアドベンチャーはいかにも子供向けといった感じで特に感想もないのだが、それを経ての最後の戦いでのモスラの変形ぶりには、さすがにないわーと思ってしまった。いろいろおかしい。有機物が無機物に変わってしまったような。
X-ウィングぽくなってしまったモスラもそうだが、ピラミッド内の様子もどこか「スターウォーズ」ぽくて、きっと意識していたはず。でもあまりいい効果は生まなかったようだ。
スタッフ/キャスト
監督 三好邦夫
原案 田中友幸
出演 小林恵/山口紗弥加/羽野晶紀/満島ひかり/島田正直/大竹雅樹/奥野敦士/おかやまはじめ/紺野美沙子/細川ふみえ/佐藤正宏/野波麻帆
関連する作品
前作
次作