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「プリティ・イン・ニューヨーク」 2002 

プリティ・イン・ニューヨーク(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 恋人にフラれ落ち込んでいた男は、同じく失恋した女と仲良くなり、親友のような関係になる。原題は「YOU STUPID MAN」。

 

感想

 恋人にフラれて傷心の男が主人公。だがこの主人公がなかなか感じが悪い。初対面の女性にずけずけと思ったことを言うし、身勝手で独りよがりな言動を繰り返す。ダメな奴というよりも嫌な奴といった印象で、正直なところ、ぜんぜん恋愛映画の主人公に相応しいキャラクターとは思えなかった。でもこういう奴に限って自分のことをナイスガイだと思っていたりするのだが。

 

 そんな主人公がミラ・ジョヴォヴィッチ演じる女性と仲良くなる。互いの第一印象は最悪だったが、ひょんなことから打ち解け、互いに失恋の相談をしているうちに親密になった、恋愛を意識しない関係だ。ただこの関係はよく見るととても歪で、失恋した者同士で傷を舐めあう対等な関係ではなく、ひたすら女が男を慰める一方的な関係になってしまっている。彼女はまるで泣きつく子供をあやす母親のようにさえ見える。男にとっては好都合な女性だ。

 

 

 この手の関係が行きつく先は大体決まっていて、この映画もその想像通りの方向に進むのだが、それに主人公が全然気づかないのがこの映画のミソなのだろう。その意味では雰囲気だけの邦題よりも、ド直球の原題の方が分かりやすくて親切だ。彼女が送るシグナルにまったく気付かず、主人公は自分勝手な行動をくり返す。

 

 恋愛映画としての見せ場となるロマンチックな場面はいくつか用意されているのだが、どれも不発でピンとこず、消化不良感がある映画だ。主人公にも最後まで親近感を持つことは出来なかった。バカな男を愛でられる心の広い人間であれば、二人のやり取りをヤキモキしながら楽しむことが出来るのかもしれない。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本/製作総指揮 ブライアン・バーンズ

 

出演 デヴィッド・クラムホルツ/ミラ・ジョヴォヴィッチ/デニース・リチャーズ/ウィリアム・ボールドウィン/ジェシカ・コーフィール

 

プリティ・イン・ニューヨーク - Wikipedia

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登場する作品

若草の頃(字幕版)

 

 

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