★★☆☆☆
あらすじ
息子が父親を殺した裁判で、弁護を引き受けるも容疑者が何も話してくれず、困り果てる弁護士。
感想
家族ぐるみで付き合っていた友人一家内で起きた殺人事件で、弁護をすることになった男が主人公だ。だが容疑者である友人の息子が何も話してくれず、困惑している。それでもこれまで培ってきた経験をもとに、何とか裁判を有利に進めようと奮闘する主人公の姿が描かれる法廷劇だ。
だたやっぱり被告が弁護士に何も話そうとしないのは無理がある。誰も信用できないからとはいえ、主人公はどう見ても彼を助けようとしているわけで、裁判を不利に進めてもメリットは何もないのだから、まずは自分が助かるために最善を尽くすべきだろう。抱いている疑念についてはその後で考えればいい。
被告は自身の法律知識に自信があるので自分で何とかしようとしていたようだが、いくらなんでもハイリスクだ。戦略を弁護士と共有し共に戦った方が、どう考えても安全だろう。途中でやろうとはしていたが、主人公が信用できないのなら弁護士を変えることだってできた。
とりあえず被告が主人公を信用していない時点で、何か裏があるのだなと薄々感じるが、すぐに思い当たるものが一つあり、それにさらに裏があった、というのがこの映画の見どころだったのだろうが、正直、あーそうですか、ぐらいのリアクションしか出てこなかった。それもありそうだったね、ぐらいの感想だ。
弁護士と検察の緊張感のある攻防ではなく、弁護士と被告の緊張関係が中心に描かれる法廷劇だが、緊張感よりも理不尽感の方が大きくてイマイチ楽しめなかった。頑張っているのに全然顧みられない検察もなんだか気の毒だった。
結局、被告の思うツボになり、主人公の活躍もあまり見られない。さらにその後に真実が明らかになると、それまでの裁判シーンは何だったのだ?となってしまった。
スタッフ/キャスト
監督 コートニー・ハント
脚本 ニコラス・カザン
出演 キアヌ・リーブス/レネー・ゼルウィガー/ググ・ンバータ=ロー/ガブリエル・バッソ/ジム・ベルーシ