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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「敦煌」 1988

敦煌

★★★☆☆

 

あらすじ

 中国・北宋の時代。西夏の漢人部隊に拉致され無理やり戦わされることになった男。 

 

感想

 

 中国が舞台の物語だが、日本人キャストの日本語による映画。だが、思っていたほど違和感はなかった。中国を舞台にした日本語作品のアニメや小説なども多いし、ドラマもあったりするので、わりと馴染みのある手法だからだろうか。

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 演じている若い頃の西田敏行も佐藤浩市もともにシュッとしている。二人とも男臭い雰囲気を漂わせ、いかにもこの時代にいそうな面構え。多分今の若い役者がやってもここまで馴染まない気がするのは、時代と共に男前の基準が変わったからだろう。皆がその時代の男前に寄せていくので、全体的に昔とどんどん顔つきが変わっていく。それから原田大二郎の胡散臭さ満載の演技も良かった。

 

  中国大陸の広大な大自然の中で、人海戦術で撮影された戦いのシーンは見ごたえがある。砂埃まう中を騎馬たちが駆け抜ける。今ではこれぐらいCGで出来るのだろうが、まだこの迫力は出せていない。この人がたくさん集まった時のなんとも言えない雰囲気というのは何なのだろうか。そしていつかCGでこれを作り出すことが出来るようになるのだろうか。

 

 

 エキゾチックな中国の風景を映し出す映像のおかげで見ていられるが、物語としてはいまいちで、ただ話の筋をなぞっているだけの印象だ。西田敏行演じるリーダーが率いる漢人部隊の戦いぶりも、西夏が国の勢力を伸ばしていく様子も、雰囲気だけであまり具体的に見えてこなかった。そして、敦煌の文化財を守るために死力を尽くした佐藤浩市演じる男も、それまで同様ただ状況に流されてそうなることになっただけで、その必然性を感じられなかった。せめて、強烈な使命感が芽生えただとか、感情移入できる何かが欲しかった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本

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脚本 吉田剛

 

原作 敦煌(新潮文庫)


出演

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田村高廣/中川安奈/三田佳子/渡瀬恒彦/綿引勝彦/原田大二郎 /蜷川幸雄/(声)大滝秀治

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敦煌

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敦煌 (映画) - Wikipedia

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