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「八日目の蝉」 2011

八日目の蝉 

★★★☆☆

 

あらすじ

 不倫相手の赤ちゃんを誘拐して逃走した女と、そのことで苦悩する被害者家族。

 

感想

 赤ん坊の時から物心がつき始める頃までの間、母親だと思っていつも一緒にいた女が実は誘拐犯だったと知ったらそりゃショックだろう。それから実の母親と一緒に暮らし始めてもまるで他人同然だし、ぎくしゃくするするのも仕方がない。これは一生続いてしまうことで、そう考えるとこれはかなり罪深いことだ。

 

 この映画では永作博美演じる犯罪者を中心として描いてるので、どうしてもこっちに感情移入してしまう。偽りだけど真の親子のように慎ましく暮らしている二人を、被害者家族をはじめとした世間が邪魔しようとしているように見える。

 

 

 この映画にはほとんど女性しか出て来ない。関係ないが余貴美子のあの存在感はすごかった。母として女として、と言ったところだがいまいちピンと来ない。女性はこれに共感するのか。でもここに出てくる女性たちはダメな男たちとしか付き合ってないわけだが。

 

 でも永作博美演じる女性の裁判での被害者家族へ云いたいことが「ありがとう」じゃダメな気がする。これはいつか終わりが来ることが分かっていて、その間のいい思い出をありがとうという事なので。そこはもう一生育てるつもりで誘拐した、子供も自分の事を母親と思っているし自分が育てる方が正しい、と主張しないと。じゃないと自分の良い思い出を作るために、いろんな人の人生を台無しにしたという事になる。

 

スタッフ/キャスト

監督 成島出

  

原作 八日目の蝉 (中公文庫)

 

出演 井上真央/永作博美/小池栄子/森口瑤子/余貴美子/田中哲司/市川実和子/平田満/風吹ジュン/劇団ひとり/田中泯/安藤玉恵/吉田羊/徳井優

 

音楽 安川午朗

 

八日目の蝉

八日目の蝉

  • 井上真央
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