★★★☆☆
あらすじ
汚職を告発した地方の一公務員がやがて知事となり権力を握る。
感想
酒も飲まない生真面目な男が立候補して、あることをきっかけに自信たっぷりな演説をするようになるその変わりっぷりが凄い。どこか自分に酔っているような。きっかけをつかんで自信を持ち、人前で話すことの気持ちよさを知り、さらに自信をつける。人間なんてふとしたきっかけで変わってしまうものだ。しくじらなければどんどん自信をつけていく。今の政治家たちもそんな感じだ。なんでこの人はこんなに偉そうなの?と思ってしまうような人たちがたくさんいる。
社会を変えようと立ち上がった男がやがて権力欲に取りつかれてしまう、そういった感じの映画だが、正直そんなに悪い奴には思えないのが残念な所。どちらかというと正しいことをするためには多少の悪い事も辞さない、清濁併せ飲みながらも信念を貫く良い政治家に見えてしまう。その発想自体がもう駄目なのかもしれないが。もしかしたら自分も知事に熱狂する悲しい民衆の一人になってしまっているのかもしれない。それぐらいショーン・ペンの演技は良かった。
でも本当にあからさまに悪いことはしてないし。あまり多くを語る必要はないがもうちょっと説明があってもいいんじゃないかと。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 スティーヴン・ゼイリアン
原作 すべて王の臣
製作総指揮 マイケル・ハウスマン/デヴィッド・スウェイツ/トッド・フィリップス/アンドレアス・シュミット/アンドレアス・グロッシュ/ライアン・カヴァノー
出演
ショーン・ペン/マーク・ラファロ/パトリシア・クラークソン/ジェームズ・ガンドルフィーニ/ジャッキー・アール・ヘイリー/キャシー・ベイカー
音楽 ジェームズ・ホーナー
オール・ザ・キングスメン (2006年の映画) - Wikipedia