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「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」 2015

スタンフォードのストレスを力に変える教科書

★★★☆☆

 

内容

 ストレスは健康に悪いもの、と当然のように考えているが、そうではないらしい。

 

感想

 ストレス自体が悪いのではなく、「ストレスは健康に悪いもの」という思い込み自体が、健康や人生に悪影響を与えているという指摘は面白い。健康に悪いからとストレス解消しようとする我々の行動は、暴飲暴食や無駄遣いなど、自己破壊的になりがちだ。更にはストレスを感じる状況を避け続けることは、理想の人生から遠ざかり、かえってストレスが生まれ安い環境に身をおくことでもある。

 

 一方で、ストレス自体が良い影響をもたらしているというデータは色々ある。幼児期にストレスを与えると、強い好奇心やレジリエンスが備わるといった実験結果や、トラウマ体験をしたときに体に強いストレス反応が起こったほうが長期的な回復につながる可能性が高い、などだ。PTSDの予防や治療としてストレスホルモンの投与も注目されている。

 

 

 しかしこれらストレスの効果も「健康に悪いもの」という思い込みがあるとうまく作用しない。「ストレスは健康に悪い」と考えているだけで、死亡リスクが高まるという調査結果もある。そうではなく、「ストレスは役に立つ」という考え方を持つことが大事なようだ。

 

 そういうわけで、この本はストレスに関する本でもあるが、マインドセットの重要性を説く本でもある。ストレスに関するマインドセットを変化させることが重要というわけだ。

 

ストレスに対処するための最善の方法は、ストレスを減らそう、避けようとするよりも、ストレスについての考え方を改めて、ストレスを受け入れることです。

p23 

 

 

著者

ケリー・マクゴニガル

 

スタンフォードのストレスを力に変える教科書

スタンフォードのストレスを力に変える教科書

 

 

 

 登場する作品

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The Exploration of Happiness: Present and Future Perspectives (Happiness Studies Book Series)

The Mindful Way through Anxiety: Break Free from Chronic Worry and Reclaim Your Life

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