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「ワンダフル・ワールド」 2015

ワンダフル・ワールド(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 若い男女が同棲生活を始めるが、やがて男が自らをロボット化していく。フィンランド映画

 

感想

 両親は酒を飲むとゾンビになり、彼氏はロボット化していき、友人は空飛ぶ正義の味方と、クセがすごい世界観。なんでも元々はテレビドラマで、その流れで映画版も作られたとのこと。個性の強いキャラクターたちが毎回騒動を巻き起こす、というドラマ版が容易に想像できてしまう。

 

 ロボット化していく男は、砲丸投げ選手のような体型で、ジムにも通っているし、自宅でトレーニングもしていて、さらに強さを求めてロボット化していくわけで、フィンランドではパワーに価値観をみる傾向が一般的なんだろうか。コミカルさの一環としてのキャラクターなのかもしれないが、こういう体型の人が主役級にいるのって珍しい。

 

 娘にたしなめられても酒を飲んでゾンビ化していた両親が、今度は娘が荒れて酒を飲んでゾンビ化し始めたら、立場が逆になって娘をたしなめ、自分たちはまともになってしまうとか、なかなか皮肉がきいている。心配してくれる人がいるから安心して堕落してしまうものなのかもしれないし、自分のことよりも他人の事のほうがよく見えるということでもある。

 

 その他にも、自分はゲイだと親戚中に電話をかけてカミングアウトしたのに、ある女性を好きになってしまって、また親戚中に訂正の電話をしなければいけないとか、正義の味方だけど空の飛び方がダサいとか、面白いシーンはいくつかある。後はこの映画の世界観に乗れるかどうかで、楽しめるかどうかが決まりそうだ。

 

監督/脚本/製作 テーム・ニッキ

 

出演 ミルカ・スオンパー/ヨエル・ヒルボネン/マリ・ランタスィラ/マッティ・オンニスマ/エリナ・クニヒティラ

 

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