BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「イップ・マン 序章」 2008

イップ・マン 序章 (字幕版)

★★★★☆

 

 武術の町で最強と敬意を払われ、余裕のある生活を送っていた武闘家が、勃発した日中戦争の影響で苦しい生活を強いられることになる。ブルース・リーの師匠として知られるイップ・マン(葉問)の物語。

 

 日中戦争で日本軍に占領された町での、日本の軍人との戦いがクライマックスに据えられているので、日本人としては観ていて気まずい。最初は日本で公開されなかったのも理解できる。ただ日本人全体を悪役として描いているわけでなく、あくまでも一部の日本人に悪いやつがいた、という形にしているので、そこまで不快感はない。

 

 前半は日中戦争が始まる前の様子が描かれる。武術が盛んな街で、武闘家たちが集まっているわけだから、皆が殺気立っているのかと思ったらその逆で、皆礼儀正しく穏やかなのが意外だった。毎日暴れまわるのもしんどいし、結局純粋に強さだけを追求していくと、人間は謙虚になるものなのかもしれない。謙虚でなければ強くなれないというか。

 

 そして、そんな中で最強と言われるイップ・マンも君子のような人物。演じるドニー・イェンの顔を把握していなかったので、あまりにも善良な雰囲気の彼が主役とは最初全然気づかなかった。普通の映画なら破天荒な主役を支える、真面目なサブキャラといった所だが、それはそれで新鮮だ。

 

 日中戦争が始まり、町が占領され苦境に陥るイップ・マン。占領する日本軍の将軍が武闘家で、中国の武闘家との交流を望んでいるという設定。将軍自体は礼節を重んじ彼らを対等に扱おうとするが、部下が暴走したり、対する中国人の往生際が悪く、結果中国人に酷いことをしているというイメージになってしまっている。

 

 イップ・マンも同様に怒りを覚え、やがて将軍との一対一の試合を行うという流れ。日本人じゃなかったら最高!という展開だが、でもそんなに悪くない映画だった。イップ・マンが強いのは当たり前として、人間的な部分をクローズアップした映画となっている。

 

 ただ、結局怒りにまかせて相手を叩きのめすのは、武闘家としてどうなの?という気はした。相手が「参った」と負けを認めなかったからと言うことなのだろうが、「参った」と言える余裕を与えなかったズルさを感じないこともない。

 

監督 ウィルソン・イップ

 

出演 ドニー・イェン/サイモン・ヤム/池内博之/リン・ホン/ラム・カートン/ルイス・ファン/渋谷天馬

 

アクション指導 サモ・ハン・キンポー

 

イップ・マン 序章 (字幕版)
 

イップ・マン 序章 - Wikipedia

イップ・マン 序章 | 映画 | 無料動画GYAO!

 

 

関連する作品

次作

bookcites.hatenadiary.com

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com