★★☆☆☆
あらすじ
小さな港町のアマチュアオーケストラは、指揮者の不在で存続の危機に陥るが、天才指揮者という噂の女子高生を迎えることで乗り切ろうとする。
感想
登場人物たちの心の動きは見えず、ただ段取りだけがよく見える映画。もうそういう事になっているので、みたいな話の進め方。そういう事になっているので感を出さないのが基本だろうに。
特に、途中で東京に帰ろうとする主人公の乗るバスを追いかけて停め、バスに乗り込んで説得、引き留めに成功するシーンはひどかった。空々しさが半端ない。演技が大根というか、演出が大根。
大根といえば釈由美子も辛かった。顔がアップになると色々と気になってしまう。そのせいか分からないが、表情も乏しく、感情が読みにくい。
この映画でいちばん大事なのは、皆のオーケストラに対する愛だと思うのだが、それがあまり伝わってこなかった。そこをあまり描かないで、せっせとどこかで見たことのあるようなシーンを詰め込んでいる。
後半の途中から突然、存在感を放ち始めるバスケ。これもあらかじめ決められた感が半端ないわけだが、じゃあ演奏しないでちゃんと試合を見て応援してやれよ、と。そしてこれでなんでオーケストラの人気が出たのかも謎。
見終わって思うのは、そういう段取りだったんだな、ということくらいだ。
スタッフ/キャスト
監督 雑賀俊郎
出演 有村架純/釈由美子/蟹江敬三/筒井真理子/松本利夫/前田吟/小倉久寛