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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ドライヴ」 2011

ドライヴ

★★★☆☆

 

あらすじ

 思いを寄せる人妻のために、その夫の犯罪を手助けする凄腕のドライバー。

 

感想

 すごく静かな映画。主人公は寡黙で、感情の起伏は少ない。その背後で様々な想いを溜め込んでいくような静かな音楽が流れている。そんな静かな印象を与える映画だが、実際には激しいカーアクションや暴力描写もあり、静かなだけに逆に強烈な印象を与える。

 

 旦那が服役中の人妻に思いを寄せる主人公。旦那が出所したらどうするのかと思いきや、刑務所で負った借金のために強盗を無理強いされる旦那のために一肌脱ごうとする。なんというお人好し。でも、女の幸せを真剣に思えばそうなってしまうのかもしれない。

 

 

 そしてその旦那が人でなしであれば、そんな奴とっとと捨てちゃえよ、と思えるのだが、出所してやり直そうと、殊勝に2度めのチャンスがあることに感謝したりして悪い奴ではなそうだ。だけどそんな彼もしがらみにとらわれて抜け出せない。

 

 主人公が女の旦那を助けるために手伝った強盗事件が、思わぬ展開となってしまい、主人公は窮地に追い込まれていく。だけどここからの主人公の反撃が気持ちいい。無駄に台詞で盛り上げたりはせず、直線的に躊躇なく突き進んでいく。無口な男のこの容赦のなさが、凄みを感じさせる。

 

 そして男は自身のその行動から、変われないことを知り、女とはうまくやれないことを悟る。このことがうまく窮地を脱しようとしている主人公に悲壮感をまとわせ、映画に独特の雰囲気を漂わせている。

 

 エレベーターでのキスシーンや、無表情な半裸のストリッパー達に囲まれながらの暴力シーンなど、印象的なシーンが多いのも特徴的。深夜にテレビでやっていたら、何となく何度でも見てしまいそうな映画となっている。

 

スタッフ/キャスト

監督 ニコラス・ウィンディング・レフン

 

脚本 ホセイン・アミニ

 

原作 ドライヴ〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕

 

出演 ライアン・ゴズリング/キャリー・マリガン/ブライアン・クランストン/クリスティーナ・ヘンドリックス/ロン・パールマン/オスカー・アイザック/アルバート・ブルックス/ラス・タンブリン/アンディ・サン・ディマス

 

音楽 クリフ・マルティネス

 

ドライヴ

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ドライヴ - Wikipedia

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