★★☆☆☆
あらすじ
ロマンスカーの車内販売員の女性は、意味深な手紙を送ってきた母親を、車内で万引きしようとした男となぜか一緒に探すことになる。97分。
感想
自分の仕事中に万引きされ、逃げたのを捕まえて言い争いまでした男に、主人公は半分拉致されるようなかたちで連れ去られる。それで平気でいられるのがよくわからない。一連の流れから見れば、絶対ヤバい奴のはずで、何をされるかわからないと考えるのが普通だろう。そこが理解できなかったので、その後の展開にいまいち感情移入できなかった。
人生に行き詰まってしまった男と、このままではいけないと思いながらも惰性で生きている女が出会って箱根を彷徨う。いい加減で適当で調子の良い男を演じる大倉孝二が良い。それぞれがそれぞれの事情を抱え、相手の存在に少し安心して、これまでの人生を振り返っている。
二人のやり取りや、主人公の仕事のできない後輩とか、基本的には面白くて楽しめる。だが二人が共に行動するきっかけや、母親の探し方、男はなぜ箱根で降りずにすぐに戻ろうとしていたのか等々、本筋のストーリーが不可解なことばかりなので、素直に楽しめない自分がいた。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 タナダユキ
出演 大島優子/大倉孝二/野嵜好美/窪田正孝/西牟田恵/杉作J太郎*/中村靖日/雨宮まみ
*カメオ出演
音楽 周防義和/Jirafa
編集 宮島竜治