★★★★☆
あらすじ
ロンドンの高級テーラーを拠点に活動する、どこの国にも属さない秘密のスパイ組織「キングスマン」。かつて同僚に命を救われた組織の男は、その息子をスカウトする。
感想
高級スーツを着こなし、革靴や傘、万年筆を秘密の武器として使用するスパイ。いかにも英国紳士といった感じでキマっている。そしてもう一つ注目したいのが、スポーツ系のアイテムを取り入れたファッション。アディダスやフレッド・ペリーをお洒落に着こなしている。
スーツとの対比という事でスポーツ系のアイテムを多用しているのだろうが、どっちにしてもカッコいいという。イギリス人はセンス良すぎ。日本だと下手するとどちらもダサくなりがちなのに。登場人物のファッションを見ているだけでも楽しい。
映画はキングスマンの採用試験とコリン・ファース演じる現役のキングスマンの活躍が同時進行で描かれ、緊迫感があっていい。そして主人公たちは採用試験後はそのまま事件に投入されるので途中でダレることもなく、上手い展開だ。
世界的なテロを企むIT富豪対キングスマンという構図となっているのだが、よくよく考えるとどちらも世界のためを思って動いているんだよな、と複雑な気分になる。サミュエル・L・ジャクソン演じる富豪も別に私利私欲のためにやっているのではなく、逆に私財を投げうって地球のために動いている。正義感なんていつ何処でどう変な方向へ向かってしまうか分かったものではない。常に気を付けて扱わなければいけないものだという事が良く分かる。
止まることのない流れる様な動きで、かなり残酷な描写をしながら次々と敵を倒していくアクションはなかなか新鮮で良かった。コミカルなシーンも織り交ぜられて、バランスの良い作品に仕上がっている。ただ、あまり色々と取り入れてしまうとぐちゃぐちゃになってしまうのかもしれないが、女性陣の使い方とか組織の潤沢な武器や道具を使った何かとか、もっと見たかったという気もする。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 マシュー・ヴォーン
原作 キングスマン:ザ・シークレット・サービス (ShoPro Books)
製作総指揮 マーク・ミラー/デイヴ・ギボンズ/スティーヴン・マークス/クローディア・ヴォーン/ピエール・ラグランジェ
出演 タロン・エジャトン/コリン・ファース/マーク・ストロング/マイケル・ケイン/ソフィ・クックソン/ソフィア・ブテラ/エドワード・ホルクロフト/マーク・ハミル/ジャック・ダヴェンポート/ビョルン・フローバルグ
音楽 ヘンリー・ジャックマン/マシュー・マージェソン
編集 エディ・ハミルトン/ジョン・ハリス
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