★★☆☆☆
あらすじ
宿場町の窮状を救うために住民たちが知恵を絞る。事実をもとにした物語。129分。
感想
ポスターのビジュアルや出演者の顔ぶれから金策に右往左往するドタバタのコメディなのかと思いきや、なかなかの地味な物語だ。映画冒頭に窮状から抜け出すためのプロジェクトが立案され、上映時間2時間をかけて、目標達成のために一歩一歩ただひたすら地道に前に進む住民たちの姿が描かれる。恐ろしく地味だ。
こんな地味な物語なのに、主演が阿部サダヲでその他の出演者も豪華すぎるので色々と期待してしまった。もっと笑えて泣ける話に仕上がっているのかと思った。というか、もっと笑いを入れられるシーンがたくさんあったと思うのだが。もしかしたらやっているつもりなのかもしれないが。
阿部サダヲを含めてほぼ誰にも見せ場がない。満足できるのは羽生結弦ファンくらいだろう。淡々とした内容は、NHKの歴史教養番組内の再現ドラマと大差がなく、これなら無名の俳優を使えばよかったのでは?と思ってしまった。観客動員を考えるとそれは無理なのだろうが、振り切ってもっと真面目にして、全国の小学校の体育館を地道に回って上映していくような映画にしても良かったのかもしれない。
実話を基にした話なので、こんなことが実際にあったという事には素直に感動できるのだが、達成までにかなりの年月を要していることに驚きもした。映画としては大した盛り上がりも面白みもなく、退屈な内容だった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本
脚本 鈴木謙一
原作 無私の日本人「穀田屋十三郎」
ナレーター 濱田岳
出演 阿部サダヲ/瑛太/竹内結子/千葉雄大/羽生結弦/松田龍平/草笛光子/山崎努/重岡大毅/寺脇康文/きたろう/中本賢/西村雅彦/上田耕一/堀部圭亮/磯田道史
音楽 安川午朗