★★★☆☆
あらすじ
冒険からは引退して穏やかな生活を送っていた主人公夫婦。しかし外務省の依頼で中国に宝石を届けに行ったところ、皇帝復活の企みに巻き込まれてしまう。
ブレンダー・フレイザー主演、ジェット・リー、ミシェル・ヨーら出演。シリーズ第3作。原題は「The Mummy: Tomb of the Dragon Emperor」。112分。
感想
エジプトから中国に舞台を移した人気シリーズの第三作だ。ジェット・リーやミシェル・ヨーらアジアのスターが加わって、アクションに活気が加わった。
中国に向かった主人公夫婦は、古代の皇帝復活を目論む勢力の陰謀に巻き込まれてしまう。そして復活した皇帝が不老不死を手にするのを阻止するため、仲間と共に奔走する。
主人公らが中国各地を転々とする様子は冒険ものらしさがある。それに加えて、ドラゴンが登場してファンタジー、イエティが登場してモンスターもの、また中国歴史劇風やカンフー映画ぽさなど、とにかく様々な要素が詰め込まれている。物語に深みはないが、飽きさせない展開にはなっている。
これらには当然CGが活用されているが、これまでのシリーズにあったような面白い表現がないのは残念だ。もはや当たり前の技術になったからなのだろう。これを使ってすごいことをやってやろうという気概は感じられず、ただ惰性で普通に使っているに過ぎない。
それから、蘇るもまだ不完全な皇帝は、顔がボロボロと崩れ落ちたり、元に戻ったりと安定せず、どうにも落ち着かない気分にさせられた。前作までのミイラのように、気味悪いけど愛嬌のあるキャラでもない。ラスボスとしての魅力に欠ける。
ただ彼が一瞬キングコングみたいな生きものに変身したのは、え、そんなことも出来るの?と可笑しかった。その他、兵馬俑が動き出したり、大軍団となって戦う合戦シーンにはワクワクさせられた。
心に残るようなドラマはないので、すぐに内容は忘れてしまいそうだが、見ている間は楽しめる映画だ。
スタッフ/キャスト
監督 ロブ・コーエン
脚本 マイルズ・ミラー/アルフレッド・ガフ
製作 スティーブン・ソマーズ/ショーン・ダニエル/ジェイムズ・ジャック/ボブ・ダクセイ
出演 ブレンダン・フレイザー/ジェット・リー/マリア・ベロ/ジョン・ハナー/イザベラ・リョン/ミシェル・ヨー/ジェット・リー/ラッセル・ウォン/アンソニー・ウォン/リアム・カニンガム/デヴィッド・コールダー/ジェシー・メン/ジャッキー・ウー
編集 ジョエル・ネグロン/ケリー・マツモト
関連する作品
前作 シリーズ第2作