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「オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜」 2013

オール・イズ・ロスト~最後の手紙~(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 ヨットでの航海中に起きた衝突事故により、インド洋をたった一人で漂流することになってしまった男。 

 

感想

 冒頭に手紙を読み上げる以外はほぼセリフなしで、登場人物も主演のロバート・レッドフォードただひとりという映画だ。ヨットで単身航海中、立て続けの災難に遭う主人公が、孤軍奮闘しながら必死に対処していく姿をとらえ続ける。

 

 単調になってしまいそうなプロットなのに、それでも全然画がもってしまっているのは、ロバート・レッドフォードの演技力と、演出の巧みさのおかげだろう。言葉による説明がなくても何が起きているかがよく分かり、主人公の様子を見ていればその心情もよく理解できる。

 

 

 しかしヨットの旅と聞くと優雅そうにみえてしまうが、実際は何から何まで自分でやらなければならないからとても大変そうだ。船の修理から自分のけがの手当てまで、すべてのトラブルも自分自身の手で対処しなければならない。でもヨットが好きな人はそこにロマンを感じるのだろう。誰の力も借りず、自分の力だけでヨットを操り走らせるのは魅力的だ。

 

 ヨットが破損して通信手段を失い、やがては船を見捨てて、主人公は救命ボートで大海原をクラゲのように漂うことになる。真綿で首を絞められるように、じわじわと危機的状況に陥っていく様子は、見ているだけでもどんどんと心細くなる。それでも絶望することなく、常にベストを尽くそうとする主人公の姿には胸を打たれた。

 

 映画の世界に没頭し、食い入るようにずっと見ていたが、そんな中で少し気になったのは、主人公が独り言を言わなさ過ぎることだ。ほとんどセリフがないというチャレンジを映画的にしたかったのだとは思うが、誰もいない時、もっと人はブツブツと独り言を言うような気がする。余りにも主人公が言葉を発しないので、どこか不自然に見えてしまった。

 

 とはいえ単身航海をやるような人だから、孤独に慣れ過ぎて、もはや独り言すら言わない境地に達してしまっているのかもしれないが。

 

 最後、主人公は一か八かの危険な賭けに出る。賭けに負ければ一巻の終わりで、とんでもない思い切ったことをするなと思ったのだが、もはや限界だったのだろう。声を出そうとするのに全く声が出てこないのがリアルだった。そして、その後ももうちょっと見たいなと物足りなさすら感じてしまうようなところで、あっさりとエンディングとなる。実に潔い結末で、監督は厳格な人なのだろうか、などと勝手に想像してしまった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 J・C・チャンダー

 

製作総指揮 ロバート・オグデン・バーナム/グレン・バスナー/ジョシュア・ブラム/ハワード・コーエン/エリック・ダルベロフ/カシアン・エルウィズ/コーリー・ムーサ/ザカリー・クイント/ローラ・リスター/ケヴィン・チューレン

 

出演

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オール・イズ・ロスト 〜最後の手紙〜 - Wikipedia

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