★★☆☆☆
あらすじ
裏社会を取り仕切る男に、現在の殺し屋を始末するので代わりに雇って欲しいと依頼する女。
感想
謎の女が、今雇っている殺し屋を始末するから代わりに自分を雇ってくれと、裏社会の大物に持ちかけるところから物語が始まる。大物はすんなりとその話に乗るのだが、全然メリットないのになんで?と思ってしまった。別に今の殺し屋に不満があるわけでもなく、この女を代わりに雇ったところでギャラが安くなるわけでもなく、特にメリットはないはず。もしかしてこの大物は大したことない奴なのかも、と最初からつまづいてしまった。
映画はほとんど夜のシーンで構成され、光と影の妖しい雰囲気に満ちていて、それ自体は悪くない。ただ、物語は思わせぶりな会話、思わせぶりな行動に溢れているだけで、その実、大したことは起きない。「不思議の国のアリス」を参照しているようだし、敢えてそうした不思議でミステリアスな空気を醸し出そうとしているのだろうが、どうにもそれが余計なことに思える。単にわかりづらいだけで、効果的とは思えなかった。
終盤に入り、ぼんやりとした特に面白げのない話がようやく終わりかけた時、最初のどんでん返しが起きる。ただこれがどんでん返しとしてはありきたりの、そしてそれまでに何度も頭をよぎるくらい予想できたベタなもの。しょうもなさすぎて、力が抜けた。しかも、マイク・マイヤーズ、大して変わっていないという。せめて、もっとびっくりするような変装をしておいてくれよと思ってしまった。
ただ製作者側もこれがベタ過ぎるというのは計算の上だったのか、さらなるどんでん返しを用意していた。しかし、もうこちらの心のシャッターは閉まりかけていたので、もうなんでもいいから早く終わってくれ、という思いの方が強かった。しかも、意外と冗長。ここにそんなに時間をかけてしまうと、なんだか映画としてバランスが悪いなと、落ち着かない気分になってしまった。雰囲気はあるが、中身はない映画。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ヴォーン・スタイン
製作/出演 マーゴット・ロビー
出演 サイモン・ペグ/デクスター・フレッチャー/マックス・アイアンズ/マイク・マイヤーズ/ニック・モラン/マシュー・ルイス
アニー・イン・ザ・ターミナル【字幕版】 | 映画 | 無料動画GYAO!
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