★★☆☆☆
あらすじ
女子高と共同で 文化祭を行う事になり、女子を意識しはじめた男子高校生たち。
感想
女子に興味はあるが、いざ面と向かうと何も言えなくなってしまうとか、結局そうなることは分かっているのに、それでもやっぱり女子と接点を持ちたいと思ってしまうとか、この年頃の男子高校生の複雑な精神状態をうまく描けている。友人たちと子供のようにじゃれ合ったりしつつも、どこかで互いの女子への好奇心具合を探ったりしている。
しかし、一方の女子の描き方は酷かった。この年頃では女子の方が大人っぽいという事を表したかったのかもしれないが、ただただ男子の事を見下し、小馬鹿にしている嫌な奴らという印象しかない。その代表格の女子役の山本美月は、上手く演じたところで損しかしないのでは?と心配になってしまった。
女子は女子で大人ぶって興味ないようなふりしているが、実際は普通に男子を意識している、という描き方の方が自然だった。実際の所は誤解なのだが、男子高生の目を通すとそう見えたという事なら、客観的には中立に描いて、台詞などで笑いに変えた方がしっくりくる。あまりにも女子高生たちが感じ悪く見えてしまって、本来なら男子と何かあるのかなと思うようなシチュエーションだが、そんなの無くて結構、と言いたくなった。
映画はタイトル通りで、男子高校生の日常をただただ描いただけの物語だ。起承転結もなく、だらだらと同じテンポで90分続く。これを映画でやろうとした意味が正直よく分からない。「サザエさん」のように、登場人物の設定がずっと変わらない30分ほどのコメディドラマシリーズでやるなら理解できるが。
映画なんだから、多少は男子高生らに何らかの変化が訪れるのかなと思ったのだが、最後まで何も起きず、何も変わらないエンディングで脱力してしまった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 松居大悟
原作 男子高校生の日常 1巻 (デジタル版ガンガンコミックスONLINE)
出演 菅田将暉/野村周平/吉沢亮/岡本杏理/山本美月/太賀/角田晃広/東迎昂史郎/栗原類/上間美緒/三浦透子/山谷花純/白鳥久美子/高月彩良/小池唯/奥野瑛太/佐藤二朗