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「エンド・オブ・ステイツ」 2019

エンド・オブ・ステイツ(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 シークレットサービスの男は、襲撃された大統領を命がけで守ったにもかかわらず、首謀者の濡れ衣を着せられてしまう。

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 シリーズ第3作目。原題は「Angel Has Fallen」。

 

感想

 大統領暗殺未遂の犯人に仕立てられてしまった男が主人公だ。しかし大統領護衛の中で唯一生き残り、現場に大量の証拠を残したままでさらに機密文書も漏洩し、しかも隠し口座に大金まで振り込まれていたなんて、あまりにもベタな状況証拠が分かりやすく揃い過ぎだ。形式的には逮捕しなければいけないかもしれないが、普通に濡れ衣を疑うべき案件だろう。だがなぜかFBI捜査官は主人公を犯人と決めつけており、それが解せなかった。

 

 主人公は機を見て逃亡を図る。全米が注目する逃亡犯となるわけだが、彼を見つけた民間人たちが逮捕しようと次々と銃を向けてくることに驚いた。警察に頼らない自立心の強い国民性の表れなのかもしれないが、頼もしい国なのだか、恐ろしい国なのだか、なんとも言えない気持ちになった。しかもなぜ皆当たり前のように銃を持ってるのだ?とツッコみたくなった。

 

 今回は主人公がターゲットとして狙われる展開で、濡れ衣を晴らそうとする逃亡者の物語としては悪くない。だが、これまでのシリーズの特色だった世界一警備が厳戒な大統領に対して敵が大迫力で襲撃してくる緊迫感や、それを決死の覚悟で主人公が迎え撃つ醍醐味はなかった。

逃亡者 (字幕版)

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  • ハリソン・フォード
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 その物足りなさを埋めてくれたのは、ニック・ノルティ演じる主人公の父親の存在だ。政府を疑い、山奥で隠遁生活を送るような変わり者だが、彼のやることが無茶苦茶で面白かった。彼が仕込んでいた大量の爆薬は、本来だったら活用する機会は一生なかったはずなので、そんなチャンスを彼に与えた主人公はある意味で親孝行者なのかもしれない。陰謀論者もその努力が報われることもある。彼は愉快なキャラクターだったが、一番最後のシーンは蛇足だった。

 

 

 終盤は、主人公が大統領を守るいつもの構図となる。息詰まる攻防戦が繰り広げられ、見応えがあって興奮できた。色々と不満がありながらも最終的には盛り上がり、なんだかんだで満足してしまうのはこのシリーズの特色かもしれない。アクション映画として十分楽しめた。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 リック・ローマン・ウォー

 

製作/出演 ジェラルド・バトラー

 

製作総指揮 アヴィ・ラーナー/トレヴァー・ショート/ハイディ・ジョー・マーケル/デヴィッド・ベルナルディ/ジェフリー・グリーンスタイン/ジョナサン・ヤンガー/クリスタ・キャンベル/ラティ・グロブマン/マーク・ギル

 

出演

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ジェイダ・ピンケット=スミス/ランス・レディック/ティム・ブレイク・ネルソン/パイパー・ペラーボ/ニック・ノルティ/ダニー・ヒューストン/パイパー・ペラーボ/マイケル・ランデス 

 

エンド・オブ・ステイツ(字幕版)

エンド・オブ・ステイツ - Wikipedia

 

 

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