★★★☆☆
あらすじ
物忘れが激しいナンヨウハギのドリーは、よみがえった断片的な記憶を頼りに、幼い頃に生き別れた両親を探す旅に出る。
感想
前作「ファインディング・ニモ」(2003年)から13年ぶりの続編だ。当然前作の内容は忘れており、ドリーが登場していた事すらも覚えていなかったので、拙い記憶を手繰り寄せながら見ることになった。
しかし物語はそんなブランクがあるにもかかわらず、前作を知っている前提で展開する強気のスタイルだ。とはいえ、ブランクを感じるのは子供のいない大人だけで、子供のいる家庭の多くは映画のDVDやブルーレイを持っていて繰り返して観ているのだろうから、この方法はあながち間違っていないのだろう。ディズニーやピクサー作品の強みを感じさせられる。
主人公は健忘症のドリーだ。何度も繰り返し同じことを聞いたり話したりして、そのくせポジティブで行動的という、正直なかなかの鬱陶しいキャラクターだった。それを主役に持ってくるのはすごい。そしてそんなキャラクターの長所、ポジティブで行動的な部分をピックアップして称賛する。大事なのは欠点ではなく長所であり、それぞれの長所を生かして皆で助け合うことだ、というまさに子供の教育に良さそうな内容となっている。それを説教臭くなく、自然にやっていることに軽く感動してしまう。上手い。
とはいえ、やはり主人公のせいでガチャガチャした印象を受けてしまい、さらには彼女の故郷は本当にそこなの?と勝手に疑心暗鬼にもなって、いまいち集中できなかった。両親と再会するシーンも悪くはなかったのだが。
それから、主人公はドリーではなく、ミズダコのハンクでは?と思わなくもない。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 アンドリュー・スタントン
監督 アンガス・マクレーン
製作総指揮 ジョン・ラセター
出演(声) エレン・デジェネレス/ アルバート・ブルックス/エド・オニール/
ケイトリン・オルソン/タイ・バーレル/ユージン・レヴィ/イドリス・エルバ/ドミニク・ウェスト/シガニー・ウィーバー/ボブ・ピーターソン/アンドリュー・スタントン/ビル・ヘイダー/ケイト・マッキンノン/アンドリュー・スタントン/アンガス・マクレーン/ジョン・ラッツェン・バーガー/アレクサンダー・グールド/ウィレム・デフォー/オースティン・ペンドルトン/ヴィッキー・ルイス/アリソン・ジャニー/スティーヴン・ルート/ブラッド・ギャレット
音楽 トーマス・ニューマン
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