★★☆☆☆
あらすじ
ホテルのバーで出会った美女を口説くも、自分の恋人の姉だった事を知るプレイボーイの大学教授。
感想
ラブコメ映画という事だが、上手く日本語字幕では伝えきれていないのか、アメリカとイギリスの文化の違いだったり英文学ネタだったりといった日本人には分かりづらい種類のジョークだからなのか、コメディとしてほとんど笑える部分はなかった。単純にそもそも面白くないという可能性もあるが。
主人公であるピアース・ブロスナン演じる大学教授とその相手役であるサルマ・ハエック演じる女性とのロマンスを中心にして、恋愛だけでなく人生の喜びについても描く物語。ただそれは観終わった後にそういうことだったのだろうなと薄っすらと想像できただけで、観ている間は正直何がやりたいのだかさっぱりわからなかった。話に一貫性も方向性もなく、何を観させられているのだろうとイライラしてしまった。
そもそもメインとなるロマンスにしても、映画を通して描かれている訳ではなく、中盤などはその気配すら消えていた。その他の父親や息子との関係も、上手くいかない授業の話も、とても中途半端な形で描かれるだけ。それに、永住権の話はちゃんと手続きをすればいいだけなのに、なぜやろうとしないのかもよく分からなかった。ラストは人生で大事な事がついに分かった、みたいな結末だったが、そもそも主人公は最初からそれなりに満足した生活を送っていたし、特に人生に悩んでいるようにも見えなかった。
名作と言われるラブストーリーというのは、単純に恋愛だけを描くのではなく、その背後に友情だったり社会問題だったりというような、もっと別の大きなドラマも描かれていたりするものが多いが、この映画もきっとそういうものを目指していたのだろうなというのはなんとなく分かる。でも話が取っ散らかり過ぎで、何も心に響かなかった。
スタッフ/キャスト
監督 トム・ヴォーン
製作総指揮/出演 ピアース・ブロスナン
出演 サルマ・ハエック/ジェシカ・アルバ/マルコム・マクダウェル/ベン・マッケンジー/マーリー・マトリン/フレッド・メラメッド/ポール・レイ/サンディ・マーティン