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「フォース・プラネット」 2016

フォース・プラネット(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 火星移住の先陣を切って一人で宇宙に旅立った男。原題は「Approaching the Unknown」 。

 

感想

 火星に到着してからの様子を描くのかと思っていたが、ほぼ火星に向かう宇宙船内の様子が描かれていく物語。一応は外部の人間と通信で話が出来たりするが、基本的には主演のマーク・ストロングが映り続ける密室劇のようなもの。当然、派手なアクションもなく宇宙人が登場するわけでもなく、地味に進行していく。

 

 土から水を生成する技術を開発した男が主人公。それが理由で火星移住の一番手に選ばれたという事で、なんだか一芸採用というか一発屋のようで面白い。勿論有能な人材の中からの選考で、決め手となっただけという事だとは思うが。そして、宇宙船には片道だけの燃料しか積んでいない。つまり主人公は二度と地球に戻らないという事で、だとすると地球の人にとって彼は死んだも同然の感覚なのかも、と考えると不思議な気分になる。たとえ通信で話が出来たとしても、もう2度と会うことがないと思うと空しくなってしまいそうだ。普段の生活の中でも、この先2度と会わないだろうなと思う人と話すことはあるが、「会わないだろうな」という予想と「絶対会わない」という確信の間の違いはとてつもなく大きい。

 

 

 主人公の順調だった宇宙船内の生活も、肝心の水の生成器の故障によって暗雲が立ち込める。でも一番重要な機器なのになぜ予備がないのだ、という疑問の方が大きかった。莫大な金と時間を使ったプロジェクトなのだから、このリスクマネージメントはおかしい。大してデカいものでもないのだから、10個くらい予備があってもいいはずだった。火星に到着後も使えるわけだし。

 

 船内で起きる出来事などに対する主人公の思索が中心となっていて、哲学的な雰囲気のある映画。ただその中身が大したことがないのか、それともうまく伝えることが出来ていないのか、どちらにしろつまらないというのが致命的。原題にあるように、人間は未知のものに挑みたくなる生き物だよね、そういう気持ちは尊いよね、という事なのだろうけど。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 マーク・イライジャ・ローゼンバーグ

 

出演 マーク・ストロング/サナ・レイサン/チャールズ・ベイカー  

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フォース・プラネット - Wikipedia

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