★★★☆☆
あらすじ
仕事にしくじり、誤って組織の人間の息子も殺してしまった女殺し屋は、助けた少女と共に命を狙われるようになる。114分。
感想
主人公は女殺し屋で、失踪した母親も殺し屋、組織の人間が集うダイナーや病院があって、武器の調達は図書館でと、漫画的な世界観の物語だ。映像や音楽などの使い方も含めて、「ジョン・ウィック」シリーズとよく似ている。あの世界にそのまま組み込んでしまっても違和感がなさそうだ。
序盤に主人公の過去や現在の状況が紹介された後、メインストーリーが始まる。そしてボーリング場で、ほぼ初めてのアクションが繰り広げられるのだが、主人公の動きがショボくてあれれ?となってしまった。強い人の動きではなくて、普通の女子の動きだった。全然見栄えがしなくてがっかりだ。
ただ、その後のアクションシーンでは、特にそんな感じはなかったので不思議だ。最初のシーンなので、ここはもっと力を入れてやるべきだった。
小粋な音楽に気の利いた会話、オフビートなストーリー展開と、個人的には好きなテイストではあるのだが、音楽は過剰、会話はスベり気味で展開は凡庸と、すべてが期待を下回ってしまった。
センスが尖り過ぎたり、情熱が先走り過ぎた結果として空回りしてしまったのなら大目に見たくもなるが、そんな感じではない。どちらかというとあざとさを感じる。ボーリング場やレンタルビデオ屋が出てくるところなんて、いかにもだった。いろんな映画の参照で終わるのではなく、独自の色を出して欲しかった。
既視感が気にならないのなら、普通に楽しく見ることが出来そうだ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ナヴォット・パプシャド
出演 カレン・ギラン/レナ・ヘディ/アンジェラ・バセット/ポール・ジアマッティ/ミシェル・ヨー/フレイヤ・アーラン/カーラ・グギノ/ラルフ・アイネソン