★★★☆☆
あらすじ
休暇で久しぶりに故郷に戻ってきた大学生は、かつて封印したゲーム「ジュマンジ」の世界に再び戻ってしまう。
シリーズ第3作。123分。
感想
高校を卒業して別々の道を歩んでいた主人公らが、休暇で久しぶりに故郷に戻ったところ、再びゲームの世界に舞い戻ってしまう。ゲーム内のキャラクターは変わらず同じなのだが、その中身であるプレイヤーが前回とは入れ替わる。
前作では主人公のキャラだったメインの筋骨隆々の男は、主人公の祖父がプレイすることになってしまい、実際の祖父のようにどこか年寄りじみた言動をするようになった。おかげで同じキャラなのにどのキャラも前作とは雰囲気が違い、キャラ同士の関係性も変わっている。役者陣もやりがいがありそうだし、同じメンバーでもマンネリを防げて永遠に出来そうなので、面白い設定だ。ある意味で発明かもしれない。
ゲームの世界や現実世界の自分とのギャップに戸惑う様子がコミカルに描かれつつ、物語は進行する。今回はテレビゲームに疎い老人二人のネタが多い。テレビゲーム世代で、しかも2度目の体験なのですっかりこの世界に順応している若者たちが、なんのことやらさっぱり分かっていない様子の二人に苛立つ様子が可笑しかった。
老人二人が新たに加わった分、新ゲームキャラも登場する。一つはオークワフィナ演じる盗賊だが、もう一つが馬だったのは笑った。思わず馬ってなんだよ、とツッコんでしまったが、あまりキャラが増えても混乱するだけだからと配慮もあったのだろう。実際、誰がどのキャラなんだっけ?とこんがらがりそうになる瞬間はあった。
最終的には皆が前作と同じキャラになって、クライマックスへと向かう。前作であんなに不満タラタラだったのに、元のキャラに戻ったことを喜んじゃうのかと違和感はあったが,見ていてしっくり来たのは確かだ。
仲違いした老人二人の和解を描き、末永く続く友情の大切さを描くドラマに力を入れているのは伝わってくるが、前作と同じで、その分ゲームクリアのためのシナリオがおざなりになってしまっている印象だ。ゲーム「ジュマンジ」としては面白くなさそうだなと思ってしまうが、映画「ジュマンジ」としてはそれなりに楽しめるエンタメ作品だ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作 ジェイク・カスダン
原作 ジュマンジ
製作/出演 ドウェイン・ジョンソン
出演 ジャック・ブラック/ケヴィン・ハート/カレン・ギラン/ニック・ジョナス/オークワフィナ/アレックス・ウルフ/マディソン・アイズマン/サーダリウス・ブラウン/モーガン・ターナー/ダニー・グローヴァー/ダニー・デヴィート/ロリー・マッキャン/リス・ダービー/コリン・ハンクス/ビビ・ニューワース/ラモーネ・モリス
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前作 シリーズ第2作目