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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「光」 2017

光

★★★☆☆

 

あらすじ

 幼い頃に起こした人殺しの秘密を共有するも、津波により島を出てバラバラになった3人の男女。 

 

感想

 主演の井浦新の何を考えているのか分からない感じが良い。その表情や仕草にヤバそうな雰囲気が漂っていて、画面に緊張感が漲っている。その一方で、長谷川京子のミスキャスト感がすごい。ミステリアスで人気の女優役なのだが全然そんな風には見えず、ただただ化粧が濃い人だ。

 

 しかも橋本マナミがあれだけの濡れ場をやっておきながら、彼女があの程度では駄目なのでは。もちろん個人的な好奇心という事ではなくて、映画的な意味で。主人公の彼女に対する思いがどの程度なのかがよく分からなくなって、彼の行動に説得力がなくなってしまっている。そこはバランス的に橋本マナミと同等かそれ以上じゃないと。それも出来ない彼女がなぜ演じているのか不思議。

 

 

 殺人の秘密を共有する三人の物語。専制的な少女と彼女の事なら何でも聞く少年、そして行き場がなく少年のあとを付いていく幼い少年。結局、女が悪いのかなと思わなくもないが、そんな彼女を生んだのも島、男女二人の秘密ではなく三人の秘密にしたのも島。なので彼らからしたら島のせいという事になるのだろう。

 

 女の為だったら何でもできる主人公にとっては、彼女との二人だけの秘密であれば、たとえ脅されようが構わないという事だったのだろう。しかし、秘密は別の誰かに受け継がれ、二人だけの秘密にはならなかった。罪は消えることなく、またいつか彼らの前に再び現れることになる。

 

 上映時間が140分程ある映画。そこまで長さが気になることはなかったが、でももっと短くすることはできたような気がする。ときどき場違いにも感じられる激し目の音楽が流れるのだが、長い映画で散漫になりそうな注意力を取り戻させる、という意味では、効果的だったのかも。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 大森立嗣

 

原作 光 (集英社文庫)

 

出演 井浦新/瑛太/長谷川京子/橋本マナミ/南果歩/平田満

 

音楽 ジェフ・ミルズ

 

光

  • 発売日: 2018/05/02
  • メディア: Prime Video
 

光 (小説) - Wikipedia

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