★★★☆☆
あらすじ
前回の戦いで勝利してから20年。再び宇宙人に侵攻された地球。
感想
前作で主演のウィル・スミス以外の登場人物たちは、ほとんど今回も出演しているようだが、観ているこっちがいかんせんほとんど覚えていない。前作の内容をしっかりと覚えていたらもっと楽しめた内容のようだったので、これを観る前にちゃんと復習をしておいた方が良かった。
しかし、20年も前の作品の続編となると、前回のあらすじみたいなものをどの程度やるかを決めるのは難しいのかもしれない。前作を皆が十分知っている前提でやるのは傲慢すぎる気もするし、かといって丁寧にやり過ぎると無駄に長くなってしまう。
それでこの映画はというと、傲慢なタイプ。歴史上の英雄としてウィル・スミスの肖像が飾られていたり、前回から引き続き登場する人物たちの会話の中で触れられる程度の前回のあらすじ説明だった。映画の設定や前提の知識はすでに共有しているものとして、すでに物語中盤のような雰囲気で映画はスタートする。
そして、タイトル的にも独立記念日を強調したいがために、ほぼこの一日のみを描いた内容となっている。そのために色々と詰め込み過ぎている感が半端ない。もうちょっと緩急をつけてくれると良かったのだが、あちこちで何やかやが起きるので見ているだけでかなり疲れてしまう。
さらには、前回のウィル・スミスのように中心人物のキャラが強くないので、群像劇ではあるのだが中心がなく、どことなく散漫な印象がある。ルーク・スカイウォーカーのいないスターウォーズみたいな。登場人物たちや乗り物など、全体的な雰囲気もどこかスターウォーズぽさが感じられた。
しかし、英雄の息子や元大統領の娘がメインキャラになっているというのは、まるで世襲制の特権階級がいる現実を再確認、そして追認させられているようで、ちょっと気分が暗くなってしまう。こういう神話的な物語には血統も重要な要素だということなのかもしれないが。
元大統領だったりパイロットの母親だったりが、無駄死をさせられているのも気になった。ただ映画を盛り上げるためにこういう雑な扱いをするのは冷める。それから、大西洋を覆うような巨大な宇宙船をつくれる宇宙人が、リーダーを失ったぐらいで撤退するというのはさすがにリアリティがない。
大作感はあるのだが、物足りなさが残る映画となっている。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/原案/製作 ローランド・エメリッヒ
脚本/原案/製作 ディーン・デヴリン
脚本/原案 ジェームズ・A・ウッズ
脚本/原案/出演 ニコラス・ライト
出演 リアム・ヘムズワース/ジェフ・ゴールドブラム/ジェシー・T・ユーシャー/ビル・プルマン/マイカ・モンロー/セーラ・ウォード/ウィリアム・フィクナー/ジャド・ハーシュ/ブレント・スパイナー/ヴィヴィカ・A・フォックス/アンジェラベイビー/シャルロット・ゲンズブール/チン・ハン/ベンガ・アキナベ/ロバート・ロッジア/ジョーイ・キング/ライアン・カートライト
インデペンデンス・デイ: リサージェンス - Wikipedia
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