★★★☆☆
あらすじ
妻と息子を殺され、失意の底にいた元殺し屋は、高額の報酬で持ちかけられた仕事を引き受けることにする。 原題は「24 Hours to Live」。
感想
高額のギャラで依頼が来るほどの凄腕の殺し屋のはずなのに、ビックリするほどあっさりとやられてしまう主人公。いきなりその信ぴょう性を疑ってしまった。せめてそれならしゃーない、と思うようなシチュエーションでやられて欲しかった。これだとその後の主人公をずっと疑いの目で見てしまう。
そして、そんな主人公をやっつけたシュイ・チン演じるインターポールの女エージェント。そんなに強いのだから、この後も大活躍なのかと思ったらそうでもない。母親的側面を前面に出されて、そこそこの活躍しかさせてもらえず、非常に中途半端な損じ時間しか発揮できない。描き方に問題があるのかもしれないが、彼女自身にあまり華もなく、ヒロイン感はほぼなかった。
ただ、アクションシーンはなかなか迫力があり、見ごたえがあった。撃たれた時のリアクションがとてもリアルだ。敵が現れた途端に容赦ない感じで倒していくのは、爽快感があった。ゲームぽくもある。
プロットとしては、主人公がなぜ組織に反旗を翻したのかが良く分からなかった。ギャラにつられて仕事を請け負っただけなので恨みはないはずだし、せっかく蘇生したのに酷い扱いだと怒ったということなら、そもそもやられた自分が悪いのだし、ひとときと言えども蘇生してくれたおかげで別れを言うこともできた。全然、反発する理由が見つからない。
女エージェントに自身の境遇を重ねて同情し、良心に目覚めたともいえるが、逆にそんなのでよく今まで仕事が出来ていたなと感心してしまう。これまでに同じようなシチュエーションなんてたくさんあったはずだ。あまりにも想像力がなさすぎだろう。とはいえ、実際に自分の身に起きないと気づかない人は世の中に確かに多いのだが。
クライマックスで主人公がひとりで敵陣に乗り込み、大勢を相手に大暴れするのは凄いなとは思うのだが、そんなにすごいのならなんで女ひとりにやられてしまったのだ?とまた最初の疑問に戻ってしまう。やはりあのシーンは間違ってた。
続編を見越したようなエンディングだったが、そんなことされてもあまりうれしくないような気がした。
スタッフ/キャスト
監督 ブライアン・スムルツ
出演 イーサン・ホーク/シュイ・チン/ポール・アンダーソン/リアム・カニンガム/ルトガー・ハウアー
リミット・オブ・アサシン(R15+)【字幕版】 | 映画 | 無料動画GYAO!