★★★☆☆
あらすじ
事故死した父親の遺品整理のために部屋を訪れた青年は、言葉がなぜか通じるピカチュウと出会う。
ライアン・レイノルズ、渡辺謙、ビル・ナイら出演。同名ゲームが原作。104分。
感想
父親の死の真相を探る青年が主人公だ。父親の部屋で出会ったなぜか言葉が通じるピカチュウを相棒にして、共に行動するようになる。両者の掛け合いが見どころだが、声が似ているせいか、時折どちらが喋っているのか分からなくなる。そして字幕の問題もあるが、いまいち面白みにも欠けた。
個人的にポケモンはキャラをいくらか知っている程度の知識しかないが、そのキャラたちが実写の世界で立体となって登場するのはワクワクした。ただほとんどのキャラがどこか背景的な扱いだったのが不満だ。もっと前面に押し出して欲しかった。
それからポケモンの世界観をしっかりと把握していないので、冒頭のシーンなど細かいネタはよく分からないものが多かった。だがこれは仕方がない。
父の死の謎を追うメインのストーリーはたいしたことがない。だが、その過程の出来事を楽しむものなのだろう。闇のポケモンバトル会場やバリヤードとのパントマイム対決など、見せ場のあるシーンが用意されている。中でも大地が割れ、地面が隆起するシーンは、ファンタジー映画のような趣と迫力があり、見ごたえがあった。
途中で主人公らと袂を分かち、ひとりトボトボと歩くピカチュウが、やさぐれた様子で泣きながら歌を口ずさむシーンは、可愛くて面白かった。
やがて黒幕が明らかになり、直接対決となる。高層ビルが建ち並ぶ空間で戦うシーンは、まるでスーパーヒーロー映画のようで魅力的だ。探偵要素はなくして、全部この路線にしても良かった。
ただよく考えてみれば、そもそも探偵要素はほぼなく、やってることはスーパーヒーロー映画とそんなに変わらなかったかもしれない。終盤の雰囲気をメインに、毎回違うポケモンキャラを主役に据えたユニバース展開にしたら面白くなりそうだ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ロブ・レターマン
脚本 ダン・ヘルナンデス/ベンジー・サミット/デレク・コノリー
原作 名探偵ピカチュウ 【パッケージ版 早期購入特典】名探偵ピカチュウラバーキーホルダー同梱 - 3DS
出演 ライアン・レイノルズ/ジャスティス・スミス/キャスリン・ニュートン/スキ・ウォーターハウス/オマール・チャパーロ/クリス・ギア/ビル・ナイ/リタ・オラ/カラン・ソーニ/ディプロ/竹内涼真*
*カメオ出演

