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「 ロボコン」 2003

ロボコン

★★★☆☆

 

あらすじ

 高専の課題で及第点を取れなかった女子生徒は、教師に弱小ロボット部に入れられ、ロボットコンテスト(ロボコン)を目指すことになる。

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 長澤まさみ、小栗旬、塚本高史ら出演。118分。

 

感想

 ロボットコンテスト、通称ロボコンの世界を描く物語だ。こういったあまり知られていない世界を描く場合は、なにも知らない人間を放り込み、一から色々紹介していくのが定番だが、この映画では、なにも知らない主人公をいきなり大会直前に放り込むので新鮮だ。そもそもロボコンとは?といった説明や、ロボット開発の経緯などは描かれない。

 

 必要な情報は適宜紹介されるので特に支障はなかったが、そのあたりをもっと詳細に知りたかったと不満に思う人はいるかもしれない。ただ、ロボコンは、各校が考えたアイデア溢れるロボット同士の戦い自体が面白いので、そちらに重心を置きたかったのだろう。

 

 

 主人公が放り込まれるのは、傲慢な設計者や気弱な部長ら、クセ者が揃うBチームだ。どこかあきらめムードの漂うチームに発奮して皆を鼓舞し、一丸となって勝利を目指すようになる。この手の定番の物語だ。ただ、中身は非常に薄い。

 

 合宿を兼ねた旅館でのバイトで、各自がヒントを掴んで成長する、みたいな、よくある展開もあるのだが、それだけ時間をかけてそれだけ?みたいな物足りなさが残る。それならもっとポンポンとエピソードを詰め込むか、あるいはサクサクと進行して欲しかった。

 

 登場人物らの描写も雑だ。よく見れば、いい加減そうな塚本高史演じる技術担当が、皆に的確なアドバイスをする影のメンターになっていたり、なにか深い意図を持っていそうな顧問の先生も、案外たいしたことは無かったりする。もうちょっと互いに影響を与えあう関係か、顧問が引っ張る形にした方がいいのではと、バランスの悪さを感じた。

 

 そんな中、長澤まさみ演じる主人公が、紅一点にありがちな、明るく元気に皆を引っ張るキャラではなく、どこか気だるい雰囲気を漂わせていたのは良かった。ただ、意図的ではなかった可能性もあるが。

 

 それから、彼らが「大事なことを忘れていた気がする」「始めるのが怖かった」など、妙に的確で自己分析的なセリフを口にするのは気になった。言葉にすればそうなることを映像で表現するのが映画で、それは観客に言わせてくれよと思ってしまう。「きっと彼女は始めるのが怖かったんだよ」などと、鑑賞後に立ち寄ったカフェで観客に語らせないと。

 

 その他、チームがまだバラバラな状態でも結構勝ててしまう点や、エリート集団のAチームとの確執が中途半端にしか示されない点など、ストーリー自体にもスッキリしないものがある。

 

 ただ、終盤の大会の様子は普通に楽しめてしまうので、それなりには満足できてしまう映画だ。「それなら普通にロボコンの大会を見ればいいのでは?」と、気付かなければ幸いだ。

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スタッフ/キャスト

監督/脚本 古厩智之

 

出演 長澤まさみ/小栗旬/伊藤淳史/塚本高史/荒川良々/須藤理彩/鈴木一真/うじきつよし

 

音楽 パシフィック231

 

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ロボコン (映画) - Wikipedia

 

 

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