★★★★☆
あらすじ
ジャングルにいるボスの息子を連れて帰るよう依頼された賞金稼ぎの男。
感想
賞金稼ぎと賞金首のバディ・ムービーに、インディ・ジョーンズ的な要素が加わった映画だ。ただ財宝探しという要素は薄く、ジャングルでのアドベンチャー、そして敵対する組織との対決がメインとなっている。
賞金稼ぎの主人公を演じるのはザ・ロック(ドウェイン・ジョンソン)。冒頭に屈強なNFLの選手たちをなぎ倒すシーンがあって、それで彼の強さを説明しているのだが、そんなことしなくてもいいのではと思うほど、何もしなくても画面から彼の強さが伝わってくる。この説得力はアクション映画のスターには必須だろう。プロレスラーだと思って舐めていたが、演技も上手くて、今さら彼の良さに気付いた。さすが役者としても成功しているだけはある。
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そんな彼とコンビを組むのは、アマゾンで秘宝探しをしているショーン・ウィリアム・スコット演じるマフィアの息子だ。主人公にアメリカに強引に連れ戻されそうになるのだが、必死に抵抗する。この手のキャラクターは口八丁手八丁で主人公を丸め込もうとするのが定番で、彼もその通りなのだがどうにも好きになれない。普通はそれでも憎めない所があって嫌いになれなかったりするが、彼には愛嬌を感じなかった。
物語はマフィアの息子の秘宝探しに付き合うことになってしまった主人公たちと、その秘宝の横取りを狙う一帯を牛耳る男との対決となっていく。話の組み立てが良く出来ていて、流れがスムーズだ。伏線とその回収も上手くいっていて、気持ちよく見ることができた。気軽な気持ちで観るにはいい娯楽映画だ。
敵役のクリストファー・ウォーケンも存在感があった。ザ・ロックは全身でだが、彼は顔だけで説得力がある。そして、悪役だが彼には彼なりの言い分があるというのも良かった。人間誰もが、自分のやっていることに正当性を持たせたいものだ。それがたとえ独りよがりの言い訳に過ぎないとしても。
Christopher Walken A to Z: The Man, the Movies, the Legend (English Edition)
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最後の戦いに決着がついて、マフィアの息子が少しいい奴に見えるくだりがあるのだが、そこはちょっと解せなかった。嫌な感じの奴だったのに急にどうした?みたいな感じで。それまでに彼に対して好感を持てていないからそう見えただけで、実際にはそういう流れが随所に少しずつあったのかもしれない。
スタッフ/キャスト
監督 ピーター・バーグ
脚本 R・J・スチュワート/ジェームズ・ヴァンダービルト
製作 マーク・エイブラハム/カレン・グラッサー/ケヴィン・ミッシャー
出演 ザ・ロック(ドウェイン・ジョンソン)/ショーン・ウィリアム・スコット/ロザリオ・ドーソン/クリストファー・ウォーケン/ユエン・ブレムナー/ジョン・グリース/スティーブン・ビショップ/アーノルド・シュワルツェネッガー
音楽 ハリー・G=ウィリアムズ
ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン - Wikipedia