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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「友罪」 2018

友罪

★★★☆☆

 

あらすじ

 町工場で働くことになった元マスコミの男は、同じ日に働き始めた同僚がかつて世間を騒がせた少年犯罪の犯人だという事に気付く。129分。

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感想

 最初、佐藤浩市演じるタクシー運転手は、瑛太演じる元少年Aの父親なのかと思っていたがそうではなくて、また別の少年事件の加害者の父親だった。この映画ではこの他、生田斗真演じる主人公のいじめの話や夏帆演じる女性のAV出演させられていた過去、少年院の女教官の娘の堕胎の話など、暗い話ばかりが出てくる。

 

 正直、この暗い話ばかりの物語を2時間以上も観せられるのはつらかった。こんなつらい思いをさせられる筋合いはないと、文句を言いたくなるほどだ。ま、誰にも強制されているわけではないのだが。ただ内容としては、そんな暗い事件の加害者や家族、友人はその後をどう生きるべきなのか?というのがテーマになっていて色々と考えさせられる。でもキツい。

 

 

 なかでも印象的だったのは、佐藤浩市演じる加害者の父親だ。責任を感じており、被害者の家族を訪れ、誠心誠意の謝罪を繰り返している。だが被害者家族が迷惑がっていたように人間というのは理不尽なもので、罪を犯して反省する素振りもない人間に腹が立つのと同じように、いつまでも謝罪の言葉を繰り返す人間にも段々と腹が立ってくるものだ。もはやこの父親は、相手に納得してもらうためなのか、自分の気が済むためなのか、謝りすぎて何のために謝罪しているのかよく分からなくなってしまっているのかもしれない。

 

 この暗い映画を見続ける上で、ちょっとした驚きなんかがあればまだ救われる。だが期待していた主人公の誰にも言えなかった秘密が、予想できるようなありがちなものでしかなかったと判明した時は、逆に疲労感がどっと増してしまった。とはいえ、少年院で上映するには良さそうな映画かもしれない。少年院というよりも、まだ本格的な罪を犯す前の非行少年少女にか。

 

 役者陣の演技は皆良かったが、特に瑛太はすごかった。役柄のせいもあるが、彼の演技を満喫するための映画にもなっていた。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 瀬々敬久

 

原作 友罪 (集英社文庫)

 

出演 生田斗真/瑛太/夏帆/山本美月/富田靖子/奥野瑛太/飯田芳/小市慢太郎/矢島健一/青木崇高/忍成修吾/西田尚美/村上淳/片岡礼子/石田法嗣/北浦愛/坂井真紀/古舘寛治/宇野祥平/大西信満/渡辺真起子/光石研

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音楽 半野喜弘

 

友罪

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友罪 - Wikipedia

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