★★★★☆
内容
簡単に言うと「やりたいことだけに集中しろ。そのために他のことは捨てろ」という話。簡単な話ではあるが、いざやろうとするとなかなか難しい。やらなきゃいけないことはあるし、頼まれ事もある。いろいろな情報が入ってきて目移りしてしまったり、集中できなかったりもする。
自分で優先順位を決めなければ、他人の言いなりになってしまう。
p27
だがそんな状況が続くと、自分が本当にやりたいこともわからなくなってしまって、気がつくと人に言われるがままに動くことになってしまう。
この本では、そうならないための思考を身につける必要性を説く。
やりたいことをやるためには、まず自分が本当にやりたいことは何かを決めなければならないが、この時点でなかなか難しい。色々とやりたいことが何となく想い浮かぶが、その中から一つを選ばなければならない。当然それを選ぶことで、その他は捨てなければならなくなる。ここでなかなか決められず、身動きできなくなるかもしれない。
そして外部からの邪魔を排除するためには、断る力も重要になってくる。これが一番難しいかもしれない。色々な断り方のアドバイスも載っているが、「頼まれたらとりあえず黙る」というのはなるほどな、と思った。確かに誰がやってもいいような面倒な仕事を頼む人は、きっと沈黙に気まずいものを感じるだろうし、今後は他の人に頼むようになるかもしれない。
やりたいことしかやらない、わがままな人になるということだが、同時に何をやりたい人かもわかるので、他の人も逆に接しやすくなる可能性もある。頼みやすいことイコールその人のやりたい事だから、お互いにメリットが出てくる。
なかなか身につける事が簡単な思考ではないが、これらの思考法を知っているだけで、自分がやりたくない方向にずるずると向かうのは防げるかもしれない。
著者
グレッグ・マキューン
登場する作品