★★★☆☆
あらすじ
大学受験を間近に控えた高校生の男女が付き合いはじめる。脚本家・北川悦吏子の初監督作品。
感想
脚本家で今回は監督もする北川悦吏子の作る物語は、女が男を振り回すというパターンが多い。女がわがままを言って、男が困り果てる。これは女の子が可愛ければ成立するが、そうじゃない場合は男がいらいらするだけ。そう考えると北乃きいというのは、絶妙なラインだという気もする。
地元の大学に進学する彼女と、東京の大学を目指す彼との間で様々な葛藤が生じるわけだが、確かに高校生というのは微妙な立場だ。ここでの選択が将来を大きく変える。大人の遠距離恋愛ならどちらかが転職でもして近くにいけばいいと思えるが、大学は難しい。この時期は本当に人生にとって大事な時期なんだと、今更ながら思い知らされる。
女が男を振り回す映画と言ったが、北乃きいと大沢たかおのシーンでチャラにされた感がある。なので、うまくバランスは取れている。しかし男前の先生ばかりいる学校だ。
美しい風景と映像が印象的。きっと当人達は何とも思わないんだろうが、それを過ぎてしまった大人が振り返ると、美しい世界だったなと気づく。
あの終わり方、だからこのタイトルなのか。だが、そんなに嫌な気分にはならなかった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/編集 北川悦吏子
製作総指揮/編集 岩井俊二
製作総指揮/音楽 小林武史
出演
北乃きい/溝端淳平/仲里依紗/成宮寛貴/白石美帆