★★★★☆
あらすじ
雑誌の編集者が倒れ、身体の自由を失ってしまう。フランス映画。
感想
すごい話だ。しかも実話なんだからすごい。華やかな雑誌の編集者から突然身体の自由がきかない状態に。もう絶望しか感じないだろう。しかしやがて自分を憐れむことをやめ、想い出と想像力を力にして蝶のように自由になろうとする。献身的に敬意を持ってサポートをするスタッフたちにも頭が下がる思いだ。大変な仕事。
あのまばたきだけでコミュニケーションをとる方法はとても根気のいる作業で、それで本を書き上げるのだからものすごい精神力だ。そういう能力があるからそれまで成功出来てきたのだろう。
彼を見舞いに来る客、サポートする家族など多くの人に支えられているが、それらも彼の人間性によるところが大きい。さらに彼が体の自由を失った後も想像力豊かでいられたのも、それまでの積み上げがあったからだ。そう考えると、日々の暮らしを大切にして生きることがいかに大事なのかが分かる。
何かを悟って聖人のようになってしまうのではなく、サッカーの試合が観れないことに腹を立てたり、ついつい女性の胸元や膝のあたりに目が行ってしまったりと、人間味が溢れており、ユーモアがあっていい。
スタッフ/キャスト
監督 ジュリアン・シュナーベル
原作 潜水服は蝶の夢を見る
脚本 ロナルド・ハーウッド
出演 マチュー・アマルリック/エマニュエル・セニエ/マリ=ジョゼ・クローズ/アンヌ・コンシニ/マックス・フォン・シドー/ジャン=ピエール・カッセル/マリナ・ハンズ/イザック・ド・バンコレ/エマ・ドゥ・コーヌ/ニエル・アレストリュプ
登場する人物
ジャン=ドミニック・ボービー/ウジェニー皇后