★★★★☆
あらすじ
大学卒業以来行方不明となっていた親友が見つかり、会いに行く同級生たち。
感想
スピルバーグが絶賛したというインド映画。笑いあり、涙あり、インド映画お決まりの謎のダンスシーンありと、3時間近い上映時間も気にならないほど楽しめる。
物語は、学生時代に同じ寮の部屋で過ごした音信が途絶えていた親友に会いに行こうとするシーンから始まる。そして10年前の学生時代を回想しながら、その親友がどんな人間なのかを明らかにしていく。更に親友に会いに行く過程で、なぜ彼が卒業後消息を絶ったのかも明らかになる。この物語の構成も見事だ。
学生時代の彼らの友情のエピソードにも心打たれるし、彼らに大きな期待を寄せている家族との関係も胸に迫るものがある。さらに競争重視の学歴社会や、学ぶとは何かといった教育に関する問題への言及もある。そしてなぜ主人公は将来への影響を気にせず、教育界へ異議を唱えられたのかについても、ちゃんと理由があったというのもうまい設定だ。
ただ、彼らは自由奔放な言動で学長から目を付けられ、何度か退学の危機に陥るのだが、よく考えるとこれは全部彼らに非がある。彼らに引っかき回される学長の方がかなり可哀想だ。卒業して10年経っても、また彼らに迷惑をかけられているし。
たまにはインド映画も悪くないと思わせてくれる映画だ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ラージクマール・ヒラーニ
脚本/製作 ヴィドゥ・ヴィノード・チョープラー
出演 アーミル・カーン/R・マドハヴァン/シャルマン・ジョシ/ボーマン・イラニ/カリーナ・カプール/オミ・ヴァイディア/アリ・ファザル