★★★☆☆
あらすじ
不注意から子供を転落死させてしまった夫婦。精神的に落ち込んでしまった妻を看病するため、山小屋で共に過ごすことにしたセラピストの夫。
感想
映像は美しいがよく分からない映画。ラース・フォン・トリアー監督らしいといえばらしい作品ではある。ただ後半は静かだった映画が突如激しくなって、面白みはあった。そんな中で、モザイクの存在がただでさえ分かりづらい作品をさらに分かりづらくしてしまっていたのが残念。色んな意味で大事なところを隠されてしまった。
おかげで監督の意図的な演出が台無しになっているので、この映画でモザイクかけちゃ駄目なのでは?多分そのせいでグロテスクさは軽減されているのだとは思うが、それ自体が監督の意図をないがしろにしてしまっている。
良く分からなかったストーリーは、無理やり解釈すると、魔女狩りのように女性が虐待されることはよくあるが、傲慢な男が悪いだけではなく、女も誘っている部分はある、ということか。なんてことを言っているんだ、という気にもなるが、妻は魔女狩りなどを研究して精神を病んでしまっていたからという言い訳は一応ある。ただそれでも、妻自身もその本質に抗おうとしていた、という事を考えると、なかなか根は深そうである。
自分なら立ち直らせることが出来ると考えた傲慢な夫が、妻の術中にはまって彼女の思惑通りに操られてしまった、という物語、か。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ラース・フォン・トリアー
出演 ウィレム・デフォー/シャルロット・ゲンズブール
撮影 アンソニー・ドッド・マントル
アンチクライスト(R15+) | 映画 | 無料動画GYAO!