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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「戦狼 ウルフ・オブ・ウォー」 2017

戦狼 ウルフ・オブ・ウォー(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

 恋人を殺した犯人を見つけるためにアフリカで暮らす男は、現地の内戦に巻き込まれてしまう。 

 

感想

 冒頭、アフリカの海賊に襲われた商船から一人の中国人が飛び出して、窮地を救うのだが、いきなりすぎて誰?みたいな状態になってしまった。あとで知ったのだが、これは続編ということなので、みなさんご存じ、あの主人公が現れた、みたいな演出は別に間違ってなかった。

 

 個人的に何でもかんでもセリフで説明しようとする喋り過ぎの映画は好きではないのだが、その意味ではこの映画は合格点を与えられる。ただその代わり、それを補おうとしてか、なんでもかんでも音楽で説明しようとし過ぎている。情感たっぷりに音楽が喜怒哀楽を表現していてうるさかった。嫌い。

 

 

 そして、それと同じくらい気になったのが政治臭。中国政府の意向が端々に感じられて気持ち悪かった。アフリカの内戦に関わり合いたくないとアメリカはじめ各国の艦隊が去ったとしても、中国軍はアフリカの人を見捨てませんよとか、国際法も守るし、人道的に正しい事をしますとか、まずそれ国内のチベットとかウイグルでやってから言えよ、とか思ってしまった。

 

 それから国として、アフリカでの影響力を強めたいという意向が強く感じられる。現地の子供を息子、娘と呼んだり、中国人とアフリカ人のカップルを多数登場させたり、我々は友人同士だアピール。実際にそういう事があるのかもしれないが、強調しすぎ。まずそれ国内のチベットとかウイグルで...と再度、というか何度も思ってしまった。

 

 肝心の物語は、そういった音楽のうるささや政治臭を抜きにすれば、平均的で悪くない内容。ただ圧倒的に強い主人公のアクションは一本調子。怒りで強さが増すとかそういった要素はないので、盛り上がりに欠ける。その中では、戦車での戦いのシーンは迫力があって良かった。

 

 最後は中国国旗が誇らしげにはためいてげんなり。中国国内でヒットしたのは分かるが、アジア歴代興行収入一位を獲得したというのはちょっと首を傾げたくなる。アジアの人間はこんな偽りの中国に熱狂できたのかと思ってしまうが、現地の中国系の人たちがこぞって観たという事なのかもしれない。

 

 ラストに「中国国民は海外で窮地に陥ってもあきらめないでください。あなたたちには強大な祖国がついています」みたいなメッセージ。海外で何かあったら自己責任、とか言ってしまう国とは大違いだな、と考え込まされる。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ウー・ジン

 

出演 ウー・ジン/フランク・グリロ/セリーナ・ジェイド/オレッグ・プルディウス


音楽 ジョセフ・トラパニーズ

 

戦狼 ウルフ・オブ・ウォー(字幕版)

戦狼 ウルフ・オブ・ウォー(字幕版)

  • 発売日: 2019/07/01
  • メディア: Prime Video
 

戦狼 ウルフ・オブ・ウォー - Wikipedia

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