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「コンフィデンスマンJP ロマンス編」 2019

コンフィデンスマンJP ロマンス編

★★★☆☆

 

あらすじ

 香港の富豪の女性にターゲットを定め、仲間と共に詐欺を仕掛けていた女は、かつてコンビを組んでいた男と再会する。

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 テレビドラマの劇場版。シリーズ第1作。116分。

 

感想

 テレビドラマの劇場版だ。ドラマは一話分を見たことがある程度だったが、そんなに支障を感じることなく見ることが出来た。ドラマから引き続き登場しているらしい脇役たちも想像で補える程度の役割だ。連ドラを見ていない人でも楽しめて、見ている人はより楽しめるように工夫されているように感じる。

 

 序盤はこのシリーズの世界観をよく理解していなかったので、主人公らのハイテンションぶりに戸惑いがあったが、次第に馴染んできた。これは役者陣がちゃんとやり切っているのが大きいだろう。下手をすると大惨事になりかねないが、その際どさが良かったりする。

 

 

 序盤は楽しい感じで物語が進むのだが、中盤になると主人公やターゲットの富豪の女性の恋愛話がクローズアップされ、急にしっとりウェットな雰囲気が流れ出す。これがとてつもなくつまらなかった。こういうのが好きな人にはいいのかもしれないが、こんなに叙情的にする必要はなかった。中だるみがすごい。

 

 ところで映画の内容とは関係ないが、富豪役の竹内結子と相手役の三浦春馬の二人のやり取りは、この二人の役者のその後を思うとなんとも言えない気持ちになった。

 

 その後は主人公の意表をつく行動が描かれる。主人公が情緒に流された形だ。だがそんなわけはないので、どうせ裏があるのだろうと驚きはなかった。それよりもどこからが騙しだったのかが気になったが、まず、その種明かしの説明がもっさりとしていてキレがなく、若干イラついていしまった。そして、結果から逆算すればそうなるけど最初からそう計算してやるのは難しそうな計画だったことが分かり、あまり爽快感はなかった。

 

 ただ、中盤のつらい停滞感を別にすれば、全体としてはエンタメ感があり、難しいことを考えずに見るには悪くない映画だ。詐欺の内容はともかく、成功して喜ぶシーンは楽し気で、面白いものを見たような気にはさせてくれる。

 

スタッフ/キャスト

監督 田中亮

 

脚本 古沢良太

 

出演 長澤まさみ/東出昌大/小手伸也/小日向文世/織田梨沙/瀧川英次/Michael Keida/前田敦子/佐津川愛美/岡田義徳/桜井ユキ/山口紗弥加/小池徹平/佐藤隆太/吉瀬美智子/石黒賢/竹内結子/三浦春馬/江口洋介/和田聰宏/小栗旬/芳本美代子/鈴木拓/ジャッキーちゃん

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コンフィデンスマンJP - Wikipedia

 

 

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