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「大魔術師“X”のダブル・トリック」 2012

大魔術師"X"のダブル・トリック (字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 留学している間に軍閥の男に婚約者を奪われた奇術師の男は、彼女を取り戻そうと画策する。

 

感想

  主人公の恋人と無理やり結婚して、第7夫人にしてしまった軍閥の男。最初は彼が愚鈍で無神経な嫌な奴かと思っていたのだが、子どもたちにお菓子を買ってあげたり、劇場に無料で招待をしてあげたりと、段々といい奴に見えてきて困った。

 

 一方のトニー・レオン演じる主人公。主役なのに映画が始まってもなかなか出てこなくて焦れてしまったが、魔術を使って軍閥の男や恋人と接触を図ろうとする。劇場ですごいトリックを見せて客を驚かすのだが、正直映画の中でどんな手品を見せられても驚きはない。映画自体がなんでも出来てしまうマジックみたいなものなので、そこでマジックをされても…と逆にちょっと冷めてしまう部分がある。ただ、ここはトニー・レオンの客を楽しませるエンターティナーぶりを楽しめばよいという事なのだろう。

 

 

 やがて主人公は接触に成功し、軍閥の男の疑いの目を機転を利かせて切り抜けたり、婚約者と密会をしたりと、緊張感のある展開。しかしここでいつの間にか、軍閥の男と手を結ぶことに。軍閥の男に親しみを感じてしまっていた自分にとっては安心する流れではあったのだが、いまいちこの二人が結託した過程がよく分からなかった。

 

 なんとなく華やかでなんとなくコミカルな話がだらだらと続く映画。二人が協力し合うことになってからの中盤以降は、特にその傾向が強い。誰もがなんとなく楽しめる大衆娯楽映画といった所だ。儲けようとするならこういう映画を作るべきなのだろうが、なんだか最近の中国映画はこんな感じのぬるい映画ばかりで面白みがない。

 

 ラストのどんでん返し的なトリックも予想が出来るもので、特に驚きはなかった。エンディングもなんだそれ?みたいな終わり方で、なんとも締まりのない映画だった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 イー・トンシン

 

出演 

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ラウ・チンワン/ジョウ・シュン/ラム・シュー/澤田拳也/ダニエル・ウー/ツイ・ハーク/ヴィンセント・クォック 

 

撮影 北信康 

 

大魔術師"X"のダブル・トリック - Wikipedia

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