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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「最高の悪運」 2001

最高の悪運

★★★☆☆

 

あらすじ

 富豪の家に泥棒に入るも、逆に恋人からもらった大事な指輪を盗られてしまった男は、なんとかそれを取り戻そうとする。

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 別邦題は「ビッグ・マネー」。原題は「What's The Worst That Could Happen?」。

 

感想

 空き巣に入るも逆に大事な指輪を盗られてしまった泥棒が主人公だ。彼から指輪を奪った我の強い富豪の男との大人げない争いが、コミカルに描かれる。

 

 だが主人公が何度も富豪にちょっかいを出すのに、それに対する富豪のリアクションが薄い、というかほぼ描かれないので面白みがない。トムとジェリーのように、子供じみたやり合いがエスカレートしながら盛り上がっていく展開が欲しかった。

 

 その他のコメディ部分はそこそこの面白さだろうか。スベっている感じはないが、日本語字幕で上手く笑いを拾いきれていない印象だ。ただ、もしかしたら丁寧に訳してみたらつまらなさがはっきりと現れてしまう可能性もある。

 

 富豪役のダニー・デビートが、人の話をまったく聞かない傲慢で恥知らずな男を好演している。嫌な奴なのだが憎めないところもあり、いいキャラクターだ。関わり合いたくはないが、見てる分には興味深い。その他では、お互いを口汚く罵り合いながら仕事をしているくせに、実はちゃんと愛し合っていることが分かる主人公の仕事仲間の中年夫婦が面白かった。

 

 

 可もなく不可もなくのほどほどのやり取りの後、クライマックスでは主人公の大仕掛けの仕事が実行される。物語の流れとしては悪くないのだが、描き方が雑でメリハリがない。爽快さはなく、不発に終わってしまった。

 

 満足とは言えない内容だが、バックで使われている音楽のセレクトは良い。この頃にはよくあった内容はともかくサントラが気になってしまう映画だ。映画の映像を使った劇中歌のミュージックビデオが作られたりするやつで、個人的には嫌いになれないタイプの映画ではある。さっそくサントラのリストを調べてしまった。

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スタッフ/キャスト

監督 サム・ワイズマン

 

原作 最高の悪運 (ミステリアス・プレス文庫 147 ドートマンダー・シリーズ)

 

製作総指揮/出演 マーティン・ローレンス

 

出演 ダニー・デヴィート/ジョン・レグイザモ/グレン・ヘドリー/カーメン・イジョゴ/バーニー・マック/ラリー・ミラー/ノーラ・ダン/リチャード・シフ/ウィリアム・フィクトナー/シオバン・ファロン/マイケル・マルヘレン/サッシャ・ノップ

 

音楽 タイラー・ベイツ

 

最高の悪運

最高の悪運

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