★★★☆☆
あらすじ
5年ぶりに地球に戻ってきたスーパーマンは、かつての恋人に婚約者と恋人がいる事を知る。
感想
スーパーマンを演じる主役のブランドン・ラウスが、いかにも正統派の男前といった雰囲気でぴったりとハマっている。冷静に考えるとかなりカッコ悪いはずのスーパーマンの衣装もカッコよく着こなしている。クラーク・ケント時の眼鏡姿も似合っていて、仮の姿の時の頼りなさもちゃんと出ていた。
対するスーパーヴィラン(悪役)を演じるケヴィン・スペイシーも、コミカルさを醸し出しつつも、決めるところは決めるという見事なヒールぶり。ただし、二人が顔を合わせるのはわずか一回だけ。この映画だけでは因縁の相手という感じはないのだが、そのあたりはシリーズ前作までで描いているということなのだろうか。まともにシリーズを見たことがないので、そのあたりは不明だ。
主人公がヒーロー的活躍をしている裏でヴィランが悪事を働き、やがてその目論見が明るみとなってヒーローと対決するという典型的なストーリー。ただし、そんなに派手なアクションはなく、ヴィランとの対決もガチガチの一騎打ちというわけでもないので、痛快なアクションを期待していると拍子抜けしてしまうかもしれない。
それよりも、婚約者も子供もいるかつての恋人への想いに心を悩ませるヒーロー、という側面の方が強いかもしれない。ヒロインを助けるために必死になりながらも、それでも彼女は自分のものにはならないという寂しさ。だからといってスーパーマンとしての責務を投げ出すわけにもいかない。ヒーローの悲哀が伝わってくる。
全体的に少し地味で暗いイメージの映画だが、そのダークな雰囲気も悪くない。ただこの内容で2時間半は長すぎる。せめて2時間以内に収めてくれていたら、きっともっと満足できていたはずだ。
スタッフ/キャスト
監督/原案/製作 ブライアン・シンガー
脚本/原案 マイケル・ドハティ/ダン・ハリス
出演 ブランドン・ラウス/ケイト・ボスワース/ケヴィン・スペイシー/ジェームズ・マースデン/トリスタン・レイク・リーブ/フランク・ランジェラ/エヴァ・マリー・セイント/パーカー・ポージー/サム・ハンティントン/カル・ペン/マーロン・ブランド
音楽 ジョン・オットマン/ジョン・ウィリアムズ
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