★★★☆☆
あらすじ
恵まれた生活をしながらも、男運には恵まれない4人のアフロ・アメリカン女性の友情とそれぞれの人生。
感想
金銭的余裕のある暮らしをする4人の黒人女性たちが、理想の男性を求めて彷徨う物語。時系列的にはこちらが先だが、まるで「セックス・アンド・ザ・シティ」の黒人女性版かのようだ。あれほど刺激的ではないが。
完全なる女性のための物語で、登場する男は、妻を捨て若い白人女性と付き合いはじめたり、別れる気がない妻と子供がいるのに思わせぶりな態度で言い寄ったり、女性に対して偉そうな態度を取ったりするような、ろくでもない男ばかり。ま、そういう男は多いわけだが。
そんな男たちに振り回される4人の女性の物語。しかし、4人のうち2人は相手が既婚者で、似たような話になってしまっている。ある程度の年齢になれば、まともな男は結婚してしまっているという事なのだろうが、結末も似たようなものになっていて、重複してしまっている。
そんな中で気になったのは、黒人男性が白人女性と付き合うことに対して、女性たちが非難めいた態度を示している事。せっかく自分たちが仕事を頑張って地位を築いても、それに見合う黒人男性は白人女性に取られてしまうと危惧しているわけか。黒人男性は黒人男性で、白人女性と付き合うことは成功のシンボルみたいになっているのだろう。なんとも言えない男女の微妙な心理。
最終的には4人それぞれがそれぞれの結末を迎えるわけだが、正直、離婚した女性とウェズリー・スナイプス演じる闘病中の妻を持つ男との話はよく分からなかった。男女で同志の様な友情を結べたという事なのだろうか。
どちらにしても、理想の相手が見つからず将来に不安を覚えている女性のための物語といった感じで、個人的には楽しめなかった。ただ、ベイビー・フェイスが担当している劇中で流れる音楽はとても良い。人生に音楽は必要だ、というメッセージが込められているように感じて、その点に関しては共感する。ただ、そんな折角の良い感じの音楽の使い方が、控えめというか中途半端だったのは残念で、もっと前面に押し出して欲しかった。
スタッフ/キャスト
監督 フォレスト・ウィテカー
脚本/製作総指揮 テリー・マクミラン/ロナルド・バス
出演 ホイットニー・ヒューストン/アンジェラ・バセット/レラ・ローション/ロレッタ・デヴァイン/デニス・ヘイスバート/グレゴリー・ハインズ/マイケル・ビーチ/レオン/ミケルティ・ウィリアムソン/ウェンデル・ピアース/ドナルド・フェイソン/ケリー・プレストン/ジャンカルロ・エスポジート/ウェズリー・スナイプス
音楽 ケネス・“ベビーフェイス”・エドモンズ
撮影 栗田豊通
編集 リチャード・チュウ
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