感想
タイタニック風の始まり。それにしても戦争映画はどんどん描写が過激になっていく。過激な映像で人々の反戦の機運が高まって、戦争がなくなればいいのかもしれないが。
しかし民間人を騙して戦争に連れて行くのはひどい。赤紙的なもので無理やり徴兵するほうがまだましだ。
最初はチャン・ドンゴンの表情の乏しい鈍い感じの顔がどうかなと思っていたが、ラスト近くでは逆にそれが凄みになっていた。
朝鮮戦争の事は正直言ってあまり知らないが、同じ民族同士で殺し合う事の悲惨さが良くわかる。見た目も同じで、言葉も通じる。なのに殺し合う。寝返っても、味方を殺しても大差がないように感じてしまう。当事者達の感覚がおかしくなるのもわからないでもない。いったい何のために戦っているのか。
映画だからあれだが、昔の日本軍のように神国日本のために、といったような悲壮感もなく、兵士達もどこか投げやりな雰囲気があるのもそのせいかもしれない。国民性の違いなのかもしれないが。
単純に英雄の活躍する戦争映画でも、感動の押し売り的な映画でもなく、なかなか深みのある戦争映画。
ただ、チャン・ドンゴンとウォンビンの兄弟が、ランボーばりに強すぎたが。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 カン・ジェギュ
出演 チャン・ドンゴン/ウォンビン/イ・ウンジュ/チェ・ミンシク/キム・スロ